ある晴れた日の朝のウォーキング。
五月は街に花が溢れている。
そんな花々を見ると、好きな歌を口ずさんでしまう。
ハイネの詩集から、ロベルト・シューマン作曲、「詩人の恋」の最初の曲、「うるわしの五月」。
私の拙い訳を付けておきます。
Im wunderschönen Monat Mai,
Als alle knospen sprangen,
Da ist in meinem Herzen
Die Liebe aufgegangen.
素晴らしく美しき五月
あらゆる花の蕾が開くとき
私の心の中に
恋が芽生えた
Im wunderschönen Monat Mai,
Als alle Vögel sangen,
Da hab ich ihr gestanden
イタリア、ピエモンテ州のラ・スピネッタが造る、ランゲ・ネッビオーロ、2015年。
若い頃は、ラ・スピネッタのバルバレスコやバローロが好きでよく飲んでいた。
バルバレスコのスタルデリ、ヴェレイラーノ、ガッリーナ、バローロのカンペ。
その中でも、赤いラベルの力強いスタルデリが好きだ。
ラ・スピネッタといえば、このサイの絵。
アルブレヒト・デューラーの作品で、現物は大英博物館に収納されている。
今ではラ・スピネッタのバルバレスコやバローロは価格が上がり、なかなか手が届かなくなった。
そこで、ラ・スピネッタのネッビオーロが飲みたい時に重宝するのがこのランゲ・ネッビオーロ。
エチケットの色からわかるように、このワインはスタルデリの畑の樹齢の若いネッビオーロで作られている。
いわば、スタルデリ・ジュニア。
カシス、プルーン、ブラックチェリー、そして後味にはスミレやミント、樽のニュアンス。
タンニンは若く強いが、果実味も酸もあるのでバランスが良い。
スタルデリを彷彿とさせる強く洗練されたボディだ。
さすがラ・スピネッタ、このランゲ・ネッビオーロはかなり美味い。
三本買ったので、一本は彼女とのまったりワインに持って行き、もう一本はしばらく寝かせてから変化を楽しむことにしよう。
イタリアの美味いネッビオーロを楽しんだ、今夜のお家ワインでした。