4月末のこと、彼女と六本木で待ち合わせ。
今回は六本木ヒルズには向かわず、六本木通りの反対側を西麻布方面に下る。
二人で向かった先は、一軒家フレンチ、『オーベルジュ・ド・リル トーキョー』。
フランス、アルザスで1952年からミシュランの星を守り続ける名店、『オーベルジュ・ド・リル』の東京店。
エントランスを入りレセプションで犬飼支配人に迎えられ、優雅な階段を下ってメイン・ダイニングに進む。
ここが『ザ・ジョージアン・クラブ』だった頃から好きなお店だ。
私達の席には何時ものテーブルセッティング。
『オーベルジュ・ド・リル』と書かれたメニューの表紙の絵は、アルザス本店の先代オーナー・シェフ、ジャン・ポール・エーベルラン氏の水彩画。
ソムリエの石原さんがテーブルに現れ、スパークリング・ワインを注いでくれる。
彼女と目を合わせて乾杯。
今夜のスパークリング・ワインは、何時ものヴーヴ・アンバル、クレマン・ド・ブルゴーニュ、ブリュット、ミレジム、2016年。
白海老と空豆のカクテル、柑橘の香り。
柑橘の爽やかな香りがクレマンと合って、一層お互いの美味しさを引き立てる。
ということで、クレマンの三杯目。
今夜のパンはクッペ。
焼き立てのクッペが美味い。
白ワインは素晴らしいものが出された。
アルザスのドメーヌ・ヴァインバックが造る、リースリング、キュヴェ・サント・カトリーヌ、2011年。
高評価を得ている、最高品質のリースリングの一つだ。
濃厚な果実味と熟成感を持ちながら、酸とミネラルがボディを引き締め、素晴らしいバランスを生み出している。
完熟ぶどうを手摘みし、天然酵母を用い、アルザスの伝統的なオークの古い大樽を用いて発酵。
ぶどう栽培はビオディナミ。
フランス産フォアグラのポワレとリンゴのクレープ包み、ナッツのエミュルッション。
エミュルッションは乳化という意味。
ヘーゼルナッツの泡のソース。
クレープを切り開くと、中にはフォアグラと林檎。
フォアグラに林檎の甘みと酸味が絡み、とても美味い。
六本木のフレンチの名店、『オーベルジュ・ド・リル トーキョー』で彼女と過ごす素敵な夜は続きます。