ニューヨーク発のモダン・メキシカン、『トロ・トーキョー』で茶目子さんと過ごす楽しい夜の続き。
白ワインを飲み干すと、赤ワインに切り替え。
白と同じくチリのヴィニェドス・デ・アギーレが造る、カマレロ、カベルネ・ソーヴィニヨン、2017年。
カマレロはスペイン語で給仕という意味で、赤のエチケットも白と同じくカッパの給仕。
自社畑のぶどうで造られたカベルネはバランスの良いミディアム・ボディで、スイスイ飲めてしまう。
ビーフ・チュラスコ。
ここではシュラスコではなく、チュラスコと表記されている。
ブラジルはポルトガル語なのでシュラスコだが、メキシコはスペイン語なのでチュラスコなのだ。
ビーフは串から外されると、熱々の鉄板に乗せられる。
このビーフは、店内に置かれた熟成庫でドライ・エイジングされている。
丁度ミディアムの焼き加減。
ソースは二種類。
サルサは肉にも良く合う。
熟成された赤身肉は旨味が詰まり、柔らかく美味い。
私はテキーラ・オンザロックス。
チェイサーは、グレープフルーツ・ジュース。
茶目子さんもテキーラ。
そしてチェイサーはオレンジ・ジュース。
私はテキーラを飲み干すと、カシャッサを注文。
少し臭みがあってなかなか美味い。
〆はメキシカンライス。
デザートは小振りなのでお腹はいっぱいでも何とか完食。
汐留の『バビーズ』でランチに大きなハンバーガーとパイを食べているのでお腹が空いていなかったが、メキシカンは味が変わるので美味しく食べることが出来た。
『トロ・トーキョー』を出ると、ナイトキャップを1杯だけ飲みに行くことにする。
茶目子さんをご案内したのは、銀座の老舗バー、『ブリック』。
このお店の創業は1951年。
まだ若い頃に自前の金で飲む時に通ったお店だ。
地位が上がると高級なバーやクラブに通うようになり、ここに立ち寄ることはなくなった。
今はクラブ活動もしなくなったので、ボトルを置いているのは七丁目の『シェイク』のみとなった。
そこで、昔のまま変わることのない『ブリック』にまた舞い戻ったのだ。
昔通っていた頃は、バーテンダーはみんな年上だった。
今夜は二人のバーテンダーが居るが、この二人が生まれる前から私はここに来ていたのだと思うと不思議な気がする。
私が選んだのは、ラガヴーリン、16年。
大好きなアイラ・モルトのひとつだ。
茶目子さんは、ホワイト・レディ。
ジンをベースに、ホワイト・キュラソーとフレッシュ・レモンジュースを加えたショート・カクテル。
バーのカウンターに並ぶアイラ・モルトとホワイト・レディ。
うっとりとする美しさ。
改めて乾杯。
といっても、ホワイト・レディをこぼすといけないので持ち上げてグラスを合わせることは控える。
コースターには創業年の’51の文字。
お店を出ると、涼しい夜風で酔いを醒ましながら銀座を散策。
茶目子さんを地下鉄の駅で見送ると、満腹のお腹を癒すため、そのまま東京駅まで歩くことにする。
東京駅の八重洲口も綺麗になった。
茶目子さんと過ごす、汐留、日比谷、銀座での楽しい半日でした。