銀座の何時ものフレンチ、『ブラッスリー ポール・ボキューズ』で彼女と過ごす楽しい夜の続き。
赤ワインは、ローヌのファミーユ・ペランが造る、ジゴンダス、ラ・ジル、2010年。
ファミーユ・ペランは南ローヌを代表する造り手で、シャトー・ド・ボーカステルを始め、主要アペラシオンに300ha以上の畑を有している。
濃いガーネット。
素晴らしい果実の凝縮感。
カシス、プラム、そしてコーヒーやビターチョコレート、更にグローブやシナモンのスパイシーなニュアンス。
濃厚な果実味を持つが、しっかりとしたタンニンと酸を持つので、洗練されたフルボディに仕上がっている。
セパージュは、グルナッシュ80%、シラー20%。
福島県産阿武隈三元豚ロース肉の低温ロースト、チーズ風味の新ジャガイモとシューファルシー添え。
手前が玉葱のピューレのソース。
肉の下がジュのソース。
低温ローストされた三元豚は焼き色が素晴らしく、ジューシーで柔らかい。
シューファルシーにはローズマリーのミルクのソース。
シュー(キャベツ)を切り開くと、中には三元豚のミンチのファルシー(詰め物)。
チーズソースを掛けた新ジャガイモのフリット。
この一皿に、四つのソースが使われている。
「もう少し白もいかがですか」と、イゴールさんが注いでくれる。
これはもう数杯目の白。
クローディ・ジョバールのリュリー、モンターニュ・ラ・フォリは好きなワインなので、ついついグラスを重ねてしまう。
ファミーユ・ペランのジゴンダスと、クローディ・ジョバールのリュリーの飲み較べも楽しい。
ディジェスティフもファミーユ・ペランのスイート・ワイン。
ミュスカ・ボーム・ド・ヴニーズ、2010年。
ぶどう果汁の発酵途中にブランデーを加えて発酵を止め、甘みを残した酒精強化ワインで、ヴァン・ド・ナチュレルと呼ばれる。
濃厚な果実の甘み。
甘みは強いが、アルコール度数も高いので、後味はキリリと爽やか。
デセールは、フレッシュ苺のキルシュ風味、軽いヴァシュランとバニラアイスクリームと共に。
ヴァシュランとは、焼いたメレンゲにアイスクリームやホイップクリームやフルーツを挟んだ冷たいデセールのこと。
ディジェスティフを飲み干すと、彼女と話している間に竹内支配人がたっぷりと注ぎ足してくれた。
彼女はスイート・ワインが苦手なので、彼女の分も飲むと、合わせて三杯飲んだことになる。
これで一挙に酔いが回ってしまった。
「今夜も美味しかったわ。でも、どんどん注いでくれるので、飲み過ぎちゃったわね」と言う彼女の頬が赤くなっている。
「僕も今夜は酔ってしまったよ。でも楽しいね」と私。
何時ものミルクと砂糖。
このお砂糖は、フランス産のラ・ペルーシュ。
インド洋の真ん中に浮かぶフランス領レユニオン島で栽培されるサトウキビ100%で造られたプレミアムな砂糖なのだ。
竹内支配人、星野料理長、そしてお世話になったイゴールさんと挨拶を交わし、満ち足りた思いで店をあとにする。
今夜は飲み過ぎたので、少し散策することにする。
マロニエゲートから有楽町、そして数寄屋橋と歩を進める。
今夜も東急プラザ銀座が明るく輝く。
数寄屋橋交差点の向こうには、エルメス。
望遠にしてみると、エルメスの屋上に置かれている花火師の騎馬像が見える。
スマホを買い替えたので、解像度も上がったようだ。
彼女と過ごす銀座の夜は素敵に更けていきました。




















