仕事をしていた時の後輩たちから、久し振りに飲みましょうと嬉しいお誘いを受けた。
予約してくれたお店は、帝劇ビルの中。
ブラジル料理のお店、『カフェ・ド・セントロ』。
メンバーの何人かはブラジルの仕事に関わっていたこともあるので、馴染みのあるお店なのだ。
暇な私はお店に一番乗りしてしまった。
店内はブラジル色に染まっている。
私自身は、残念ながらブラジルには三回しか行ったことが無い。
それでもブラジル・ポルトガル語を少し習ったこともあり、ブラジル人の友人も何人かいたので、ブラジル料理は好きだ。
目の前にはバーカウンター。
その奥、小窓の向こうが厨房。
そしてここはショーコさんお気に入りの場所でもあるのだ。
私を含めてメンバー5人が揃い、スパークリング・ワインで乾杯。
皆さん今は重責を担われていて忙しい方たちなので、これだけのメンバーが揃うとは本当に嬉しいことだ。
飲んでいるワインはイタリア、ヴェネト州のサンテロが造る、サンテロ・プロセッコ、スプマンテ、エクストラ・ドライ。
ぶどうはグレーラ100%で、樹齢は30~45年と古く、シャルマ方式で造られている。
ブラジルでもワインは生産されているが、美味しいものは限られ、しかも値段が高い。
ブラジルでも良いレストランのワインはフランス、イタリアか、手頃なものはチリとアルゼンチンで、ブラジル産はほとんどお目に掛れない。
プロセッコのお供は、ポルトガル産オリーブ。
ポンデケージョ。
もちもちのチーズパンだ。
牛肉と麦のサウガジーニョ。
鶏肉のサウガジーニョ。
揚げタコのさっぱりビネガーソース。
ブラジル名物のパステウ。
チーズとハーブのパステウを三個と、鶏肉とパルミットのパステウを二個注文。
パルミットは椰子の芽のこと。
このモーリョ(ビネガーソース)を付けて食べると美味い。
プロセッコの次にはカイピリーニャを飲むことにし、カシャッサをボトルで注文。
ライムと砂糖と、ライムを潰す棒が届く。
ライムはたっぷり入れた方が美味しいので、追加してもらう。
ベーリョ・バヘイロ、ゴールド。
サトウキビから造られたスピリッツで、アルコール度数は39%。
本場のカイピリーニャには砂糖が入っているが、私はノン・シュガー。
各人の現況報告や、親しい友人達の消息、そしてブラジルや中東、欧州やアメリカで一緒に仕事をした時の話で盛り上がる。
再び揚げタコ。
これがなかなか美味いので、誰かが追加したようだ。
メインは、もちろんピッカーニャ・グリル。
ピッカーニャはイチボのことで、ブラジルでは最高級の部位とされている。
ピッカーニャにもモーリョとタピオカパウダーが付いてくる。
そして〆はフェイジョアーダ。
元々は奴隷の食事で、黒豆と肉の煮込み料理だ。
ブラジルでは水曜日と土曜日に食べるのが習慣だが、このお店では何時でも食べることが出来る。
友人達と過ごす、『カフェ・ド・セントロ』での楽しい夜でした。