何時ものフレンチで彼女と我儘ディナー、ブラッスリー ポール・ボキューズ銀座 | ワインは素敵な恋の道しるべ

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白ワインは天使の如く貴方の心を解き放ち、赤ワインの真紅のグラスの底には悪魔が潜む。そして貴方は天使の如く大胆に、悪魔の如く繊細に、新たな恋の道を歩み始める。

三月のこと、丸の内で用事を済ませると、今夜の彼女との待ち合わせ場所に向かう。

 

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用事があったのは、丸の内パークビル。

三菱一号館美術館やブリックスクエアがあるビルだ。

 

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ここには、『エシレ・メゾン デュ ブール』、『ラ ブティック デュ ジョエル・ロブション』、そして『A16』、『マルゴ』等の好きなお店が入っている。

 

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交差点を渡ると、丸の内で一番新しいビル、丸の内二重橋ビル。

ここには二重橋スクエアがあり、この商業施設の開業で、大手町、丸の内、二重橋、日比谷の人の流れが繋がった。

 

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二重橋スクエアの『ル・ブール・ノワゼット』はアペロに最適なので、時々立ち寄るお店だ。

もちろんここのビストロ料理も美味い。

 

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有楽町駅のガード下をくぐり、銀座側に出る。

夕方になり東京交通会館のイルミネーションに灯が点ったが、空は未だ明るい。

陽が長くなった。

 

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今はどこの街並みも樹々のイルミネーションが取り外されているが、ここだけはクリスマスと同じ状態が維持されている。

 

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彼女と待ち合せているのは、このマロニエゲートギンザ1。

 

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今夜のお店は10階の『ブラッスリー ポール・ボキューズ』。

銀座で買い物をした後や映画を観たあとについ脚が向いてしまう、”いつものフレンチ”なのだ。

 

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このナプキンを見ると、それだけで食欲が湧いてくる。

 

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メニューの表紙には、昨年1月に無くなられたポール・ボキューズさんの写真。

このニワトリを今から料理するところかと思うと、ちょっとかわいそうな気がする。

 

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彼女が到着し、泡のグラスで乾杯。

ヴーヴ・アンバルが造る、クレマン・ド・ブルゴーニュ、ブリュット、ミレジム、2016年。

フランス人のイゴールさんが私達のテーブルを担当してくれたので、彼女はフランス語の練習が出来て大喜び。

イゴールさんは広尾の『カフェ・デ・プレ』のスタッフだが、お店が改装中なのでその間はここで働いているのだ。

(イゴールさんは3月末までの在籍。『カフェ・デ・プレ』は『カフェ・ミケランジェロ』として4月7日に開店。)

 

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新しいボトルを開けたので、素晴らしい泡立ち。

ブルゴーニュのクレマンの元祖と言えるメゾンが『ひらまつ』のために造る特別なキュヴェ。

2016年は2015年よりも黒ぶどうの比率が高いようで、色合いは深い黄金色。

豊かな果実味の中にしっかりとした酸を持ち、とても美味い。

 

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パンのお供は、カレー風味の鶏のリエットとE.V.オリーブオイル。

 

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焼き立てのバゲットも届く。

今年になりバゲットの焼きが少し強くなり、一層美味しくなった。

 

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アミューズは、星野料理長からのプレゼント。

マッシュルームとアーモンドのケークサレ。

フロマージュソースが美味しいので、アミューズを食べた後もソースだけ残してバゲットにつけて食べる。

 

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白はボトルで。

彼女が好きなロワールのソーヴィニヨン・ブランを選ぶ。

アルフォンス・メロが造る、サンセール、ラ・ムシエール、2010年。

アルフォンス・メロはサンセールで19代続く名門で、ラ・ムシエールはサンセールの丘の頂上部にある南向きのシレックス土壌の最良の畑。

 

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豊かな果実味を持ちながら、クリアーな酸と活き活きとしたミネラル。

「やっぱりアルフォンスメロのサンセールは美味しいわね」と彼女。

 

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”美食家風”季節のサラダ、地黄卵のポーチド・エッグと生ハム。

このサラダを食べるのは初めて。

これは美味い。

 

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鴨とフォアグラのパテ・アン・クルート、プティ・サラダとドライフルーツのコンフィチュールを添えて。

パテ・アン・クルートは手間がかかり、料理人によって味も出来も異なるため、料理人の腕を試すにはもってこいの料理なのだ。

2009年からはフランスでパテ・アン・クルート世界選手権が毎年開催されており、日本人も上位入賞するなど活躍している。

星野料理長のパテ・アン・クルートは美味しいのだ。

 

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支配人の竹内さんの説明では、以前は長方形に作って薄切りにしていたが、今はフランスと同じく丸く作ってこの形に切り分けているのだそうだ。

そう言えば、ドメーヌ・クヘイジさんの記事に出ていたのもこの形だった。

さすがプロの料理人。

 

ここまでの料理はメニューから選んでいるが、この後は彼女の我儘に合わせた料理。

銀座の”いつものフレンチ”、『ブラッスリー ポール・ボキューズ』で彼女と過ごす楽しい夜は続きます。