約二ヶ月前のこと、フランス旅行で購入したシェーブルを食べることにした。
ノルマンディー地方のソワニヨンのル・シェーブル。
ソワニヨンはフランス産シェーブル・チーズのトップ・ブランド。
真っ白な白カビに包まれたシェーブルが美しい。
とてもクリーミーなタイプだ。
少し若すぎるのかもしれない。
少し時間が経ち温度が上がってくると、トロトロ感が出てきた。
円やかな酸味がたまらなく美味い。
ついでに、チーズのピリ辛オリーブオイル漬けも食べてみよう。
二種のチーズを交互に味わうのも楽しい。
合わせたワインは、フランスのザ・グノーム・ノウズ、シラー、I.G.P.ペイドック、2016年。
ラングドック・ルーション地方のワインである。
酒販店で見付け、ジャケ買いした二本のうちの一本。
どんなワインなのか調べようとしたが、輸入会社=ドウシシャのH.P.にも日本のサイトにも載っておらず、フランスのサイトでも見つからない。
米国のサイトでやっと見つけたが、造り手はル・セリエ・デオールという会社のようだ。
エチケットの表記も英語になっているところを見ると、米国市場向けの製品のようだ。
グノームとは”土の妖精”で、地中に住み、金銀の在処を知っている醜い小人の老人なのだそうだ。
第21回ベルリン・ワイン・トロフィー、2017年で金賞を受賞している。
そのグノームがぶどうを籠にいっぱい背負っているということは、このぶどうが美味しいということをグノームは”知っている”ということだろうか。
色合いは紫を含む濃いガーネット。
黒果実の豊かな凝縮感。
黒胡椒などのスパイスのヒントも。
これはなかなか美味いシラーだ。
フランスのちょっと不思議なシラーを楽しんだ、今夜のお家ワインでした。