パリ、ガール・ド・リヨンにあるフレンチ、『ル・トラン・ブルー』で彼女と過ごす素敵なランチの続き。
開店と同時に入店したので食事を始めた時は店内に客の姿は少なかった。
それが30分後には満席となってしまった。
飾り皿も美しい。
メニューはフランス語と英語とどちらが良いかと聞かれ、フランス語を貰ってしまったことを悔いる。
彼女にいちいち質問していると、「英語版に代えた方が良いみたいね」と厳しい言葉。
それでも何とか注文を終えると、パンが届く。
フランスではパンを温め直してだすことはないので、冷たく硬い。
「このパン、指力のないお年寄りだと割ることができないね」と私。
ANAとLHの機内で二度も朝ご飯を食べてきているので、二人ともお腹は空いていない。
そこでサラダとメイン料理をアラカルトで選択。
このドレッシング、かなり美味しい。
砕いたアーモンドとクルミも良いアクセントになっている。
白ワインが美味しいので、グラスをお代わり。
価格は日本のグラン・メゾン並だが、たっぷりと注がれているのが嬉しい。
この注ぎ方なので、グラス4杯を飲むとボトルがほとんど空になってしまった。
飲んでいるのは、ロワールのメヌトゥー・サロン、2017年。
彼女が選んだのは、ヒメジのムニエル。
大きな切り身が二枚、一尾分入っている。
ヒメジはそれほど大きな魚ではないが、この切り身を見るかぎりではかなりの大物。
私はここの名物料理、ラムのロティを選んだ。
すると、大きなシルバーがテーブル脇に届く。
私達のテーブルを担当するギャルソンが骨付きの脚から肉を切り取ってくれる。
手際よく切り取って皿に盛りつけ、グレイビーをたっぷりとかける。
このギャルソン、彼女がちょっと顔を上げるだけでさっとテーブルに飛んできてくれ、とても良く気が付くのだ。
切り取られたラム腿肉のロティ。
大きな切り身は20cm以上もある。
黄色い付け合わせは、彼女が食べきれないからと私の皿にのせてくれたもの。
私は真ん中の小さめの一切れを彼女にプレゼント。
サイドメニューは、熱々のポテトグラタン。
美味しいがヴォリュームがあり過ぎる。
彼女からはさらにヒメジの切り身も届く。
食べてみると、とても美味しい。
ラムに合わせ、私は赤ワインもグラスで注文。
選んだワインは、ボルドー右岸、ラランド・ド・ポムロールのシャトー・ラ・クロワ・シェニュー、2016年。
シャトー・オー・シェニューのセカンド。
セカンドと言っても、充分に濃くて美味い。
ポムロールだがメルロー比率はそれほど高くなく、セパージュはメルロー55%、カベルネ・フラン45%。
お腹がいっぱいになったので、天井を見上げる。
”トラン・ブルー”という名に相応しく、ブルーを基調にした色彩が美しい。
描かれているのは、パリからマルセイユまでの風景。
バロック調のインテリアは素晴らしく、見ていて飽きることが無い。
シャンデリアに付いている顔と目が合ってしまった。
ガール・ド・リヨン、リヨン駅にある『ル・トラン・ブルー』は英語で言えば”ブルー・トレイン”。
ブルーの制服を着た鉄道マンが現れ、口上を大声で述べる。
このレストランの創業は1901年。
名前の由来は、1886年から2003年まで、北フランスのカレーから南フランスのニースを結んだ豪華列車、”ル・トラン・ブルー”。
裕福なフランス人やイギリス人貴族が南仏に保養に行くのに、ここで食事をしてから豪華列車に乗り込んだのだそうだ。
私達もここで食事をして、現代版の”ル・トラン・ブルー”、TGVに乗って旅立つのだ。
と言っても、TGVは豪華ではないが・・・。
テーブルの横を見ると、フランスのシンボル、雄鶏の金の像。
昔はここがキャッシャーだったようだ。
ゆっくり食事をしていたので、ランチタイムで満席だった店内にも空いたテーブルが増え始めた。
店を出る前に、化粧室を利用することに。
場所は店の反対側の一番奥、随分長い距離を歩いてやっと行きつく。
こちら側には気軽にお茶と軽食をとることができる部屋がある。
この先のカーテンを抜けると、私達のテーブルがあるメインダイニング・ルームがある。
『ル・トラン・ブルー』を出ると、予約してあるTGVの情報を確認。
発車番線は20分前になるまで発表されないが、出発はここではなくホール2であることだけは記載されている。
ホール2に移動し、ここの地下にあるロッカールームに行って預けておいたスーツケースを回収する。
そうだ、ホール2にジャポニズム2018の一環の駅弁屋さんが出来ているとルチルんさんが書かれていた。
探してみると、EKIBEN JAPONがあった。
パリは東京に較べ、かなり寒い。
彼女のために、キオスクでカフェオレを購入。
飲んでみると、あまり熱くない。
これで一杯400円弱、ちょっと残念。
ようやく出発20分前となり、発車番線が発表となる。
ラッゲージ・スペースが広くないので、急いで指定号車に乗り込み、スーツケース置き場を確保する。
景色を眺めることができるように、二階席を予約しておいた。
彼女はと見ると、発車前に既に夢の中。
ブルゴーニュへの楽しい旅の始まりです。




























