友人達と日本酒三昧、京橋 酛 | ワインは素敵な恋の道しるべ

ワインは素敵な恋の道しるべ

白ワインは天使の如く貴方の心を解き放ち、赤ワインの真紅のグラスの底には悪魔が潜む。そして貴方は天使の如く大胆に、悪魔の如く繊細に、新たな恋の道を歩み始める。

京橋エドグランの『スナック・モルチェ』でのアペロを終え、本会の店に向かう。

 

IMG_20181110_115645.jpg

茶目子さんが、和食と日本酒で人気の名店、『京橋 酛』の予約を取ってくれたのだ。

メンバーは、茶目子さん、KEiさん、そして私。

 

IMG_20181110_115936.jpg

席に着くと、鈴木店長がいきなり凄い酒を出してくれた。

秋田の五つの酒蔵が力を合わせて醸す酒、純米大吟醸 NEXT5 hyougemono 2018。

歴史漫画「へうげもの」とのコラボ企画の酒である。

詳しくは、『京橋 酛』のブログをご参照ください。

NEXT5 へうげもの 2018

 

IMG_20181110_115847.jpg

漫画「へうげもの」は、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の三人に仕えた数寄者大名、古田織部を主人公とする物語。

折角なので「へうげもの」の絵が描かれた箱も見せていただいた。

四合瓶よりもはるかに大きな箱の訳は、付録の酒盃。

 

IMG_20181110_115957.jpg

49人の陶芸家が7,000枚の酒盃を焼き、7,000本の酒とセットでリリースされたのだそうだ。

この酒盃は秋田在住の陶芸家、田村一氏の作品で、1/500のシリアルナンバーが入っている。

 

IMG_20181110_120017.jpg

米の限りなき旨味を持ちながら、端正な辛口。

三郷錦を45%まで磨き、AK-1で醸されている。

五つの蔵の分担は、以下の通り。

米  :福禄寿酒造(一白水成)

酵母:山本合名(白瀑)

酒母:新政酒造(新政)

麹  :秋田醸造(ゆきの美人)

醸造:栗林酒造店(春霞)

 

IMG_20181110_120039.jpg

三人で乾杯。

KEiさんと私はNEXT5 2018、茶目子さんはゆきの美人の濁り酒。

ゆきの美人は秋田醸造が醸す酒で、NEXT5の蔵のひとつ。

濁り好きな茶目子さんのために鈴木さんが用意してくれたもの。

 

IMG_20181110_120100.jpg

お通しは、鯖押し寿司の炙り。

空いたお腹に酒と鯖が染み渡る。

 

IMG_20181110_120122.jpg

鯖が乗った蓋を開けると、ふろふき大根。

香りがふわっと立ち昇る。

 

IMG_20181110_120243.jpg

二杯目の酒は、加茂金秀、愛山純米吟醸。

広島県東広島市の金光酒造が愛山を用い、精米歩合55%、9号系酵母で醸す酒。

 

IMG_20181111_103956.jpg

雄町を使うことが多い金光酒造が、雄町の流れを汲む愛山で醸している。

ラベルに愛山の系譜が書かれていることからも、雄町、そして愛山への拘りを感じ取ることができる。

 

IMG_20181110_120334.jpg

KEiさんのお酒は、なんと東京芝の酒。

港区芝の東京港醸造が醸す、江戸開城 山田錦 純米吟醸原酒。

2011年創業、2016年酒造免許取得の新しい蔵だ。

4階建てのビルの中で醸造されており、4階で酒米を蒸し、3階に降ろして発酵させ、という具合に高低差を利用して造られているのだそうだ。

 

IMG_20181110_120404.jpg

茶目子さんのお酒は、秋田県由利本荘市の齋弥酒造が醸す、雪の茅舎 美酒の設計 山田錦 純米吟醸 火入れ。

兵庫県産山田錦を55%まで磨き、蔵内保存酵母で醸されている。

 

IMG_20181110_120420.jpg

三種の酒が勢揃い。

三人でグラスを交換し、全ての酒を味見。

こうして較べると味わいの微妙な差を感じることが出来、面白い。

 

IMG_20181110_120442.jpg

鮪、シマアジ、シロイカ。

以前は伊豆七島に石鯛やシマアジを釣りに行っていたので、シマアジは大好物。

この話をすると、鈴木店長から「釣りをするイメージはなく、意外です」とのコメント。

 

IMG_20181110_120926.jpg

三杯目の酒は、長野県長野市の酒千蔵野が醸す、川中島幻舞「i」 愛山 純米吟醸 無濾過生原酒。

愛山を55%まで磨き、使用酵母はM310.

前回訪問時に、「愛山が好き」とお話ししたのを鈴木店長が覚えていて、今夜は愛山の酒を選んでくれている。

 

IMG_20181110_120948.jpg

KEiさんは『京橋 酛』は初めて。

そこで最初に嫌いな食材を聞かれ、「納豆が苦手」と答えていた。

すると鈴木店長が出したお酒は、川口納豆。

宮城県栗原市の金の井酒造が醸す、特別純米酒 「川口納豆」 美山錦原酒 ひやおろし。

川口納豆が自社畑で栽培した美山錦を使い、綿屋の金の井酒造が造る酒であり、別に納豆の味がするわけではない。

美山錦の精米歩合は55%、酵母は宮城酵母。

 

IMG_20181110_121036.jpg

茶目子さんのお酒は、愛媛県西条市の成龍酒造が醸す、賀儀屋 純米原酒。

愛媛県産しずく媛を60%まで磨いて使用。

ラベルの絵は、切絵作家、塩崎剛の代表作、「月光の稲穂」。

西条は四国山地の伏流水で有名なところ。

青竹を地中に打ち込むと、中から水が湧き出ると言われている。

 

IMG_20181110_120300.jpg

上野料理長が今夜の雲丹を見せてくれる。

 

IMG_20181110_121008.jpg

そして出されたのはいちご煮。

入っている魚は、金目鯛。

 

IMG_20181110_121117.jpg

カウンターの後ろには、大きな日本酒クーラー。

飲みたい酒がぎっしりと詰まっている。

 

IMG_20181110_121133.jpg

四杯目は、長野県長野市の尾澤酒造場が醸す、19 poco a poco 生原酒。

尾澤酒造場は、僅か三人で運営する小さな蔵。

契約栽培したひとごこちを45%まで磨き上げ、M310酵母で醸している。

本来は大吟醸なのだが、規則により大吟醸を名乗ることができない。

尾澤酒造場では、契約栽培農家の米を30kg袋に足りない端数米まで全て購入して使っている。

等級検査を受けることが出来ない端数米が混ざっているために、大吟醸を名乗ることが出来ないのだ。

 

IMG_20181110_121204.jpg

KEiさんのお酒は、19 Riccio 原酒 火入。

普通は生酒なのだが、これは火入れされている。

リッチョとはイタリア語でハリネズミのこと。

欧州ではハリネズミは幸運のシンボルなのだそうだ。

ひとごこちを65%まで磨き、自社培養酵母で醸されている。

 

IMG_20181110_121238.jpg

茶目子さんのお酒は、同じく尾澤酒造場が醸す、十九 紅葉 生原酒。

兵庫県産山田錦を用い、精米歩合は65%、酵母は協会9号。

ラベルには本物の紅葉がフィルムで貼り付けられている。

秋を感じる美しいラベルだ。

詳しくは、『京橋 酛』のブログをご参照ください。

今年で見納め?! 十九「紅葉」

 

IMG_20181110_121256.jpg

あん肝の茶碗蒸し。

 

IMG_20181110_121334.jpg

柚子の香りが素晴らしく、あん肝の濃厚な味わいが日本酒に良く合う。

京橋の和食と日本酒の人気店、『京橋 酛』でKEiさんと茶目子さんと過ごす楽しい夜は続きます。