彼女と六本木ヒルズで待ち合わせ、車で西麻布に向かう。
向かった先は”もう一つの何時ものフレンチ”、『レストランひらまつ レゼルヴ』。
大好きな白亜の一軒家レストラン。
何時もの母子像と天使の像が迎えてくれる。
おや、小さな白い天使が三体加わっている。
二階のレセプションで坂元支配人に迎えられ、三階のメイン・ダイニングに案内してもらう。
何時ものテーブルで、彼女の着席を待って私も腰を下ろす。
今夜のテーブルセッティングも美しい。
今夜は「バスク料理の会」、柳原シェフがどんな料理を用意してくれているのか楽しみだ。
アペリティフは、ヘレス・エ・トニック。
シェリーのトニック割り。
シェリーは英語名で、スペイン語ではヴィノ・デ・ヘレス。
バスク地方はフランスとスペインにまたがる地域なので、シェリーを用いたのだそうだ。
シェリーはマンサニージャが使われている。
これはなかなか美味い。
飲み干してしまい、お代わり。
テーブル上のエッフェル塔と一緒にパチリ。
前菜は、シャルキュトリーの4点盛り。
鶏肉とレバーのパテ・ド・カンパーニュ。
自家製ソーセージ。
ディジョン・マスタードが添えられている。
自家製チョリソ。
そしてハモン・イベリコ・ベジョータ。
熟成感が強く濃厚で美味い。
シャルキュトリーが美味しいので、白ワインを出してもらう。
南ローヌを代表する造り手、ファミーユ・ペランが造る、ラ・ヴィエイユ・フェルム、リュベロン、2014年。
ボトルには『ひらまつ』の名前とマーク。
その上には、写真では見えないが、ファミーユ・ペランの名前。
柑橘類の爽やかな香り。
果実味は豊かで、後味にはバターナッツのニュアンス。
セパージュは複雑で、何度聞いても覚えられない。
グルナッシュ・ブラン30%、ブールブーラン30%、ユニ・ブラン30%、ルーサンヌ10%。
魚料理は、塩鱈のバスク風。
塩鱈のポワレと、バスク風のトマト、シャンピニヨン、パプリカのソース。
バスクでは、唐辛子、パプリカ、トマトを使う料理が多く、これらをオリーブオイルで炒め、煮込んで作る家庭料理、ピペラードは有名。
大きな鱈の切り身は柔らかく、塩味が強すぎず美味い。
店内には、至る所に絵が掛けられている。
マリー・ローランサン、シャルル・シャプラン、そしてこの絵はベルナール・ビュフェ。
いずれもフランスの有名な画家の作品である。
西麻布の”もう一つの何時ものフレンチ”、『レストランひらまつ レゼルヴ』で彼女と過ごす素敵な夜は続きます。