東京ミッドタウン日比谷で彼女と過ごす楽しい夕方の続き。
日比谷フードホールの『ミスター・ファーマー』でサラダを食べ終えると、予約しておいたお隣のお店、『ブルックリン・シティ・グリル』に移動する。
ディナー営業開始時間の3分前だったので、店内に客は居ない。
表側にはバーカウンター、裏側には厨房があり、その周りをテーブルが囲んでいる。
壁には、針金で作られた牛、豚、羊等の頭。
本物の首が飾られるよりこちらの方が遥かに気が利いている。
営業開始時間前に入店したので、テーブルで待つことに。
厨房の中ではスタッフ・ミーティング。
スタッフの多くは、アフリカ系アメリカ人(と思われる)。
そこで入店時から英語でやり取りをしていたが、他の客が入ってきた時に流暢な日本語で応対していたので驚いた。
テーブルセッティングはシンプル。
ナプキンを開けると、中らは大きな肉切りナイフが出てきた。
お隣のお店で泡を飲んだので、白のグラスから始めることに。
チリのビカールが造る、アベス・デル・スール、シャルドネ、2017年。
ビカールは、1825年創業の伝統ある家族経営のワイナリー。
100%自社畑のぶどうからワイン造りを行っている。
少し温度が高めなので、残念ながら甘みを強く感じてしまう。
でも、グラスに多めに注いでくれたので文句は言うまい。
パイナップル、桃、マスカット等の豊かなフルーツ香。
酸とミネラルは控え目。
食事前に飲んでしまうことにする。
頼んだ料理が一度に出てきた。
どれもヴォリューミーだが、出され方がいかにもアメリカ的。
肉が出されたので、急いで赤ワインを抜栓。
選んだボトルは、ワシントン州のヘッジス・ファミリー・エステートが造る、ザ・ハウス・オブ・インディペンデント・プロデューサーズ、バッカス・ヴィンヤード、メルロー、2013年。
随分複雑で長い名前だが、どんな造り手なのか知らない。
彼女のリクエストは、肉に合わせてボディの強い赤とのことだが、重いだけのどんよりしたメルローは飲みたくない。
初めてのワインだが、メルローでもワシントン州のワインなので、濃くても洗練されているのではと思い、選んだ。
不透明な濃いルビー色。
濃厚な果実味。
完熟したカシス、プルーン、ブラックベリー、そしてバニラや薔薇のニュアンス。
タンニンは円やかだが、酸があるので全体のバランスがボケていない。
チーズナチョスは熱々なので、皿が二枚重ねで届いた。
チーズナチョスなのに、チーズよりも、コンビーフの方が多いのが面白い。
肉は三種類を注文。
左から、プライム・トップ・ブレード(牛ミスジ)150g、ベイビー・バック・リブ二本、ランプ・キャップ(牛イチボ)150g。
サイド・ディッシュはベイクド・ビーンズ。
彼女はイチボが好み。
「半分に切ってね」と言われて切ると、結構肉厚。
どれも美味いが、ミスジはBBQソースを掛けていない方が肉本来の美味しさが感じられて良いと思う。
ナイフは、ブラジルのカトラリーのトップブランド、TRAMONTINA。
隣の『ミスター・ファーマー』で食べたサラダの量が多かったのか、最初の注文だけで二人ともお腹がいっぱいになってしまった。
実はこの後、もう一ヶ所行く予定があるのだ。
彼女と過ごす楽しい夜は続きます。