銀座の何時ものフレンチ、『ブラッスリー ポール・ボキューズ』で彼女と過ごす素敵な夜の続き。
赤ワインは、ここのセラーにお取り置きしておいてもらったボトル。
モンジャール・ミュニュレのヴォーヌ・ロマネ、2006年。
彼女が大好きなワインなのだ。
モンジャール・ミュニュレはヴォーヌ・ロマネの名門。
現当主の先代はヴォーヌ・ロマネ村の村長も務めていた。
北はマルサネから南はサヴィニー・レ・ボーヌまで、33haの畑を有する大ドメーヌでもある。
コルクは品質も良く長さも充分。
香りも状態も良い。
素晴らしい果実の凝縮感。
酸、ミネラル、タンニンのバランスも素晴らしい。
ピノ・ノワールの樹齢は35~70年、熟成に用いる樽の新樽比率は30~40%。
白ワインのクロ・デ・リュンヌのボトルがまだ残っているが、両方一緒に味わうのも楽しい。
クロ・デ・リュンヌのグラスの単独の写真は撮影を忘れたが、ヴォーヌ・ロマネとの集合写真には写っていた。
魚料理は、この秋の新メニュー。
真鯛のポワレ、ムール貝と季節野菜添え、サフラン風味のマリニエールソース。
鍋の中には、たっぷりのマリニエールソースと大きな真鯛の切り身。
マリニエールソースは、白ワイン、魚の出し汁、エシャロットを煮込み、バターを加えたソース。
今夜はソムリエの大友さんが私達のテーブルに付きっきりでサーヴしてくれる。
お陰で、何時もは私が取り分けるのだが、今夜はその役割から解放された。
半分にされても真鯛のポワレはとても大きい。
この真鯛、かなりの大物。
そこに、ソースが注ぎ込まれる。
サフランの香りが素晴らしい。
この新メニュー、とても美味い。
「さすが星野シェフ、美味しいわ」と彼女も気に入った様子。
このアスパラは普通は入っていないそうで、星野シェフからのプレゼントなのだそうだ。
「ソースはまだたっぷりありますので、飲まれたら注ぎ足します」と大友さん。
モンジャール・ミュニュレのヴォーヌ・ロマネは美味しい。
グラス・アートも美しい。
肉料理は、マグレ鴨のロティ。
マグレ鴨は彼女の好物。
この料理はメニューには無い。
前回訪問した時に、星野シェフにお願いして彼女のために特別に用意してもらった。
鴨の下に敷かれているのは、白茄子のグラタン仕立て。
素敵な火入れ。
マグレ鴨は旨味が凝縮されていて美味い。
デセールは、マロンクリームと軽いヴァシュランのモンブラン仕立て、バニラアイスクリームと温かいヴァローナチョコレートソースと一緒に。
大友さんがヴァローナチョコレートソースを掛けてくれる。
これも秋の新メニュー。
濃厚なヴァローナチョコレートと、甘みを抑えたマロンクリームが良く合って素晴らしく美味い。
「今夜も美味しかったわ。特別な料理も特別なワインも用意してくれてありがとう」と彼女。
「あとで星野シェフにお礼を言うことにしよう。大友さんも僕たちのテーブルに付ききりでサーヴしてくれたので感謝だね」と私。
竹内支配人、星野シェフ、大友ソムリエに礼を述べ、見送られて店をあとにする。
外に出ると、小雨に夜空も煙って見える。
何時もの通り、有楽町駅のファミマで彼女の朝食用のサラダを購入。
有楽町駅前には、家路を急ぐ人たち。
傘を差したり差さなかったり、人それぞれ。
私達は人の流れに逆行し、マロニエ通りから銀座通りに向かう・
モンクレールのディスプレイがまた替わっている。
今回は、左右どちらのマネキンも女性だ。
シャネルの改装工事が終了した。
白い板で囲われていたビルがようやく姿を現し、街が明るくなった。
銀座通りには人通りが無く、タクシーもほとんど居ない。
景気が良いと言われているが、最近の銀座の夜は人出が切れるのが早くなった。
ルイ・ヴィトンのホログラムは何度見ても面白い。
この新しい試みは面白いが、夜遅くなってもこんなに光り輝いていたのでは、電気代がかかって大変なのではと思ってしまう。
今まで気が付かなかったが、エントランスの上にも同じディスプレイ。
銀座通り(外堀通り)を四丁目交差点に向かって歩く。
ミウミウは可愛い。
プラダのマネキンには・・・顔が無い。
フェンディは何時もの路線。
このディスプレイが素敵なのかどうか、私には判断しかねるところ。
彼女と過ごす銀座の夜は素敵に更けていきました。