先日のこと、彼女と銀座で待ち合わせ。
待ち合わせ場所は何時ものフレンチ、『ブラッスリー ポール・ボキューズ銀座』。
マロニエゲートギンザ1の10階には4軒のレストランが入っている。
その中で、最初から変わらず営業しているお店は、『ジム・トンプソンズ・テーブル・タイランド』と、『ブラッスリー ポール・ボキューズ』。
エレベーターを10階で降りると、目の前はこの鏡の壁。
その真ん中に、『ポール・ボキューズ』のロゴマーク。
今年は本当にここを頻繁に訪れている。
ポール・ボキューズさんが今年他界され、ショックを受けているシェフやスタッフの皆さんを元気づけようと思ったのだ。
今回も開店と同時に入店したので、他に客は居ない。
窓の外にも夕闇が迫り、ビルに明りが灯り始めている。
首都高の先に見えているのは、東急プラザ銀座、そしてその左後方には東京タワー。
今夜のメイン料理と赤ワインは、前回訪問した時に星野料理長と大友ソムリエにお願い済だ。
私達のテーブルのお隣には、グラスワイン用のボトルが冷やされている。
彼女が到着し、スパークリングを抜栓。
選んだワインは、彼女が好きなヴーヴ・アンバルのクレマン・ド・ブルゴーニュ、グラン・キュヴェ、ブリュット・ロゼ。
ヴーヴ・アンバルのロゼは色合いが濃い。
チェリーやフランボワーズの、赤い果実の香り。
口に含むと、酸味もありキリリと引き締まった辛口。
彼女が好きな理由がわかる。
アミューズは、星野シェフからのプレゼント。
サーモンのリエット。
野菜スティックにリエットを付けて食べると美味い。
パンのお供は、カレー風味の鶏のリエットと、E.V.オリーブオイル。
このリエットが美味しいので、パンがどんどん進んでしまう。
焼き立てのバゲットも届く。
外はパリッと中はしっとりで美味い。
フランスで作られた生地を冷凍で輸入し、ここで焼きあげているのだ。
白ワインは彼女が好きなものをボトルで。
クロ・デ・リュンヌ、キュヴェ・リュンヌ・ダルジャン、2012年。
グラーヴのトップ・シャトー、ドメーヌ・ド・シュヴァリエのベルナール家がソーテルヌで造る辛口の白。
彼女との話が弾み、グラスの写真を撮影忘れ。
今まで何度も私のブログに登場しているので、今夜はグラスの写真と同じく詳しい説明は省略。
セパージュだけは記しておくが、セミヨン70%にソーヴィニヨン・ブラン30%。
サラダ・セザール、鶏胸肉のエスカロップと共に、レタス、パルメザンチーズ、クルトン、ソース・セザール。
二人に取り分けるの私の役目、なのだが、今夜は大友ソムリエがテーブルに付きっきりでサーヴしてくれ、サラダもさっと取り分けてくれる。
鴨とフォアグラのパテ・アンクルート、プティ・サラダとドライフルーツのコンフィチュールを添えて。
何時もは薄切りで出されるが、今夜は端の部分を塊で切って出された。
この方が肉感があって美味しいような気がする。
ポール・ボキューズ氏が91歳で亡くなられたのは、今年の1月20日。
店内には2007年の氏の写真が飾られている。
今年は8月6日にジョエル・ロブション氏が73歳で亡くなられている。
フランス料理界の巨星が二つ、消えてしまった。
銀座の『ブラッスリー ポール・ボキューズ』で彼女と過ごす素敵な夜は続きます。