今年もパリ祭がやってきた。
7月14日はフランスでは”フランス革命記念日”。
日本では”パリ祭”と呼ばれている。
彼女と恵比寿で待ち合わせ、車で代官山のお店に向かう。
今年もパリ祭のパーティー会場は、『メゾン ポール・ボキューズ』。
この広い代官山フォーラムの敷地の地下全体がお店となっている。
地下に降りる階段の入り口には、14と書かれた、ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」の絵が置かれている。
でも、よく見ると・・・、この話はまた後程。
地下のパティオでは、アコーディオン演奏が行われ、着飾った来客が飲み物やアミューズを楽しんでいる。
私もフランス国旗のトリコロールに敬意を表し、赤のジャケット、青のシャツ、白のスラックス、そして青と白のコンビのシューズを身につけてきた。
来客が多いので、会場の写真は撮影を控える。
今夜の飲み物は、ヴーヴ・アンバルのクレマン・ド・ブルゴーニュ、ブリュット、ロゼ。
「高原様、冷えたロゼをどうぞ」と、吉良さんがグラスに注いでくれる。
彼の目の前には既にクレマンが注がれたグラスが並んでおり、皆さんそれを手に取っているが、私達を見付けると新しく注いでくれるところが嬉しい。
吉良さんは西麻布の『レストランひらまつ レゼルヴ』のスタッフで、今夜は応援で代官山に来ている。
また西麻布に食べに行かなければと思う。
クレマンのお供は、三種のアミューズ。
コッパとオニオンのタルティーヌ、リヨン風。
グジェール。
ヴィシソワーズ、夏トリュフ添え。
先﨑支配人や知り合いとしばらく歓談した後、彼女が座りたいというので、ディナー会場に早めに移動する。
テーブルの上には、メニューブック。
その表紙は、先程入り口で見たのと同じ絵。
こちらが本物のドラクロワの「民衆を導く自由の女神」。
上の絵では、自由の女神がコックの服装を身にまとい、右側の少年が銃の代わりにワイングラスを捧げ持っている。
メニューを開くと、”Vive la France"、”フランス万歳”。
ディナーの始まりを待つ間にも、ヴーヴ・アンバルのクレマン・ド・ブルゴーニュ、グラン・キュヴェ、ブリュット、ロゼをソムリエの北村さんが注いでくれる。
ブルゴーニュを代表するクレマン専業メゾン、ヴーヴ・アンバルは本当に美味しい。
もう何杯飲んだだろうか。
食事の前に酔ってしまいそう。
テーブルにはミネラルウォーターもセットされている。
でも自分では注がせてもらえない。
手を伸ばそうとするとスタッフがさっと現れて、「ガス入り、ガス無しどちらになさいますか」。
「コンガスをお願いします」と答え、サン・ペレグリノを注いでもらう。
スティルウォーターもアクア・パンナで、どちらもイタリア製なのが面白い。
飲んでばかりいると本当に酔いそうなので、さらにアミューズをつまんでいると、今度はお腹がいっぱいになってきた。
いよいよディナー会の始まり。
先﨑支配人の挨拶に続き、入砂料理長による今夜の料理の紹介。
ここでワインが白に代わる。
ドメーヌ・ジョルジュ・ヴェルネが造る、コンドリュー・コトー・ド・ヴェルノン、2010年。
コンドリューは私達が好きな産地。
ドメーヌ・ジョルジュ・ヴェルネはコンドリューの伝説的生産者。
しかも、このボトルはマグナム。
現当主の先代、ジョルジュ・ヴェルネ氏はコンドリュー生産者組合の会長を30年間務め、コンドリューの品質向上に貢献したことから、コンドリューの父と呼ばれている。
口に含むと素晴らしい果実の凝縮感、複雑で繊細なストラクチャー、これは最高のヴィオニエだ。
前菜は、フランス産鴨フォアグラのポワレ、セップ茸添え、ソース・ベルジュ。
これは、本店の『ポール・ボキューズ』のスペシャリティ。
フランス産のフレッシュ・セップ茸が使われているのだそうだ。
セップ茸(イタリア語でポルチーニ)は、日本で言えば松茸のような位置付けの、キノコの王様。
香りも食感もよく大好きなキノコだが、フレッシュ・セップはとても高価。
フォアグラは濃厚で口の中でとろける美味しさ。
これはフランス産の鴨のフォアグラ。
日本に輸入されるフォアグラの内、フランス産は僅か1割程度。
フランス自体がフォアグラの輸入大国なのだ。
日本の最大の輸入相手国はハンガリーで、次はイスラエル。
ハンガリー産はガチョウのフォアグラが中心で、鴨のフォアグラに関してはフランス産が多い。
熱々のパンも届く。
バターは何時もの通り、エシレバター。
やはりこのエシレは美味い。
代官山の『メゾン ポール・ボキューズ』で開催された”パリ祭パーティー”に彼女と参加した素敵な夜は続きます。




















