グルメブロガー、日本酒ブロガーの間で人気のお店、『京橋 酛』に初訪問。
お店の常連客のmayuさんとpoohcoco-papaさんにお願いして連れて行っていただくことになったのだ。
久し振りの京橋。
約束した時間よりちょっと早く着き、街を散策。
面白いレストランを見付けた。
『レストラン・ドブロ』と書かれている。
dobroとは、セルボ・クロアチアート、つまりセルビア・クロアチア語でgoodの意味。
お店の銘板や立て看板を見ると、クロアチア料理のお店だ。
クロアチアを訪問したのは、もう随分以前のこと。
ドゥブロヴニクは素晴らしかった。
このレストランに来てみようと思う。
待ち合わせ時間の10分前になったので、お店に行くことにする。
路地裏にある『京橋 酛』は場所がわかりにくいと聞いていたが、迷うことなく到着。
店の前に立つと、今夜への期待が高まる。
引き戸を開けて入ると、店長の鈴木さんが迎えてくれる。
初訪問ではあるが、ブログでお付き合いしているので、鈴木店長、上野料理長、茜さんのお顔は見慣れている。
テーブル席に着くと、ほどなくmayuさんとpoohcoco-papaさんが到着。
鈴木さんが出してくれた最初の酒は、山梨県北杜市の山梨銘醸が醸す、七賢スパークリング、山ノ霞。
山にかかる霞をイメージして造られた、薄濁りの爽やかな辛口スパークリング。
瓶内二次発酵で造られており、シャンパーニュと同じくコルク栓で止められている。
私が到着した時に作っていた鯖の棒寿司を、茜さんが炙り始めた。
こうして炙られているところを見ていると、お腹が鳴り始めてしまう。
貝の潮汁、アサリとハマグリが入っている。
鯖の棒寿司の炙り。
肉厚の鯖が美味い。
二種類目の酒は、一歩己(いぶき) 純米うすにごり。
福島県石川郡の豊國酒造が醸す酒で、うすにごりは2月3月の季節限定酒。
美山錦の旨味を感じる、芳醇な酒。
あとに甘みが残らない、爽やかな切れ味を持つ。
矢内賢征氏は、九代目の若き蔵元。
彼が生み出したのが、この一歩己。
ここで刺身盛りが出されたが、撮影忘れ。
石鯛、シマアジ、鰤、メジマグロが美味い。
特に石鯛は長期熟成させており、旨味が極限まで引き出されている。
三種類目の酒は、奈良県御所市の千代酒造が醸す、篠峯 愛山 純米 中取り 無濾過生原酒。
兵庫県産の愛山を66%まで磨き込んで造られた酒だ。
愛山は好みの米なので美味い。
四種類目は、日下無双 新酒しぼりたて 生 純米60。
日下は”くさか”と読むのかと思ったら、”ひのした”。
杜氏の日下氏の名を冠した酒なのだそうだ。
芳醇な新酒が美味い。
米は西都の雫、精米歩合は60%。
焼き物は、太刀魚。
え、これが太刀魚とは・・・。
太刀魚は平べったい魚なので、銀色の側面を上にして出されるもの。
それが輪切りにしてこの厚みとは、一体どんな大物なのだろうか。
脂がのったふわふわの身が驚くほど美味い。
調理前の写真を見せてもらったが、巨大ウツボに匹敵する大きさだった。
五種類目の酒は、石川県羽咋市の御祖(みおや)酒造が造る、遊穂 純米吟醸 生原酒 うすにごり。
いつまでも飲んでいたくなる旨さ。
山田錦25%、美山錦75%で、精米歩合は55%。
山田錦は兵庫県黒田庄産とのこと。
金柑の白和え。
金柑の淡い苦みが美味い。
目の前で、茜さんが丁寧に金柑の種を抜いているのを見ているので、余計に美味しく感じるのかもしれない。
大間のあん肝。
とろりとした食感の濃厚な旨味。
私達が食べる分を、目の前で調理して作ったものだ。
このあん肝をラップでソーセージのように巻き、空気抜きの穴を開けて蒸しあげる。
出来立てのあん肝が美味しくないはずが無いと、二重否定で表現したくなるほど美味い。
六種類目は、燗で飲むように造られた酒。
奈良県御所市の油長酒造が醸す、風の森 ALPHA TYPE 5。
燗の温度は、37℃。
燗酒は、伝統的な盃でいただく。
旨い。
米は秋津穂、精米歩合は65%。
仕込みには古酒(20BY)が使われているので、酒は微かに着色している。
ボトルに貼られているのは、温度を示すシール。
35℃になると黒が赤に変わり、ALPHAの文字が浮かび上がる。
比較のため、冷酒でも飲んでみる。
冷酒でも充分に美味いが、ぬる燗の方が洗練されたボディが引き立つ。
まだまだ酒も料理も続くが、長くなるので続きはまた明日。