先日、ウォーキングの途中で一輪の薔薇の花を見付けた。
他の花はとっくに枯れているのに、寒い冬に咲く季節外れの薔薇。
楓さんに教えていただいたが、”冬薔薇(ふゆそうび)”と呼ぶのだそうだ。
寒空に向かって凛と咲く一輪の薔薇。
儚い気高さが美しい。
今夜は、年末に遊びに来た友人の手土産の日本酒を飲むことにする。
基本、私は日本酒や焼酎は買わないので、頂いた時にのみ家飲みしている。
日本酒や焼酎が嫌いなわけではなく好きなのだが、自分で買うとなるとどうしてもワインを優先してしまうのだ。
この日本酒が入っているのは、何と米袋。
正確に言うと、米袋と同じ材質の紙袋に入っている。
新潟県加茂市の加茂錦酒造が醸す、越後仕込純米吟醸。
日本酒は紫外線、気温、湿度に影響を受けるので、遮光紙の米袋に入れているのだそうだ。
紙袋の裏側には、飲み方の説明が書かれている。
最初は5~10℃の低い温度で飲み始めると爽やかな味わいで、温度が上がるにつれて甘い米の旨味が開き、適温の10~15℃でふくよかな優しい味わいとなるのだそうだ。
米袋からボトルを取り出す。
低温熟成なのだそうだ。
低温で長期熟成された酒を初めて飲んだのはもう30年前、愛媛県の豊稔氷温三年熟成だったと思う。
リキュールグラスを用意していたが、芳醇な味わいとのことなので、白ワイン用の大きめのグラスを使うことにする。
グラスに注いだ時は、10℃弱程度。
グラスの中でゆっくり揺すっていると、甘い吟醸香がふわりと立ち上る。
口に含むと濃厚な米の旨味。
舌先では甘みを感じるが、舌の奥では少し苦みも含んだ辛口。
掛米も麹米も国産とかかれているだけで、品種名は不明。
精米歩合は60%。
吟醸酵母も不明。
久し振りに楽しんだ、お家日本酒でした。