浅草の予約が取れない人気のビストロ、『マイクロビストロ・ペタンク』で彼女と過ごす楽しい夜の続き。
赤ワインはボトルで注文。
このお店のワインは、すべて自然派のもの。
ワイン・メニューは無く、好みを伝えると山田オーナーシェフが候補を三本選んで見せてくれる。
その中から選んだ赤ワインは、オーストラリアのサグランティーノ。
エチケットには何の情報も書かれていないので、裏ラベルを確認。
照明が暗いので上手く撮影できない。
そこで、周りに光が直接当たらないように身体の陰でフラッシュ撮影。
ヴィクトリア州のSOS(セーヴ・アワー・ソウル)が造る、マレイ・ダーリング、サグランティーノ、2015年。
色合いは不透明なルビー色。
ノンフィルターのようだ。
ベリー系の香り、フレッシュな果実味、しっかりとしたタンニン。
これはなかなか美味い。
発酵には野生酵母を用い、古樽で6か月熟成後、濾過・清澄を行わずにボトリングされている。
最後のグラスの底に、澱がいくらか残った。
まだ2015年なので澱は予想外。
そこでボトルをチェックすると、こんなに澱が残っている。
バチマグロのフライ、辛いタルタルソース。
しっかりとした肉質で、旨味が詰まっている。
ピリ辛のタルタルソースも良く合う。
伊豆産真ガモのポワレ。
これは一人前を二つに分けたもの。
こちらは胸肉。
血の香りが食欲をそそる。
しめじの上にのっているのは、もも肉のコンフィ。
皮はパリっと仕上げられ、肉に旨味が凝縮されている。
松喜牛ももカツ。
松喜屋は近江牛の老舗。
添えられているのは、大根、赤大根、ニンジンのピクルス。
この牛カツ、確かに美味い。
さすが松喜屋。
味が付いているが、特製ソースを少し掛けると一層旨味が引き立つ。
サグランティーノを飲み干してしまったので、赤をグラスで追加。
今夜のグラスワイン三種のなかから選んだのは、豚のエチケットのワイン。
オーストラリアのルーシー・マルゴー、ルッチ・レッド、アデレードヒルズ、2016年。
ルーシー・マルゴーは、オーストラリア三大自然派ワインのひとつ。
ルーシー・マルゴーというのは、オーナー・醸造家のアントン・ファン・クロッパーの愛娘の名前。
こんな入手困難なワインをグラスで飲めるとは驚き。
使われているぶどうは、比率は不明だが、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、グルナッシュ、サンジョヴェーゼ。
フロマージュは常時5種類が置かれている。
山田オーナーシェフによると、付き合いのあるチーズ屋さんのお薦めを置いているので、銘柄が次々変わるのだそうだ。
選んだフロマージュは、ブルーはゴルゴンゾーラ・ピカンテ、ウォッシュはモンドール、シェーブルはパランセ。
どれも熟成状態が良く美味い。
お店のトレードマークは、この男性のふくよかなお顔。
店の外の看板も、このマークだけ。
お店に入った途端、これがオーナーシェフの似顔絵であることがわかった。
山田武志オーナーシェフ。
私のブログでの顔出しはOKしてくれたが、恥ずかしがって顔を上げてくれない。
仕事中の写真の方が臨場感があるので良いかもしれない。
シャイなお人柄だが、料理やワインについて質問すると、丁寧に答えてくれる。
山田シェフ、お世話になりありがとうございました。
店を出ると、急いで観音通りを進む。
彼女が立ち寄りたい店があるのだ。
本殿には夜遅くなっても長い列が続いている。
宝蔵門周辺はさすがに参拝客も少なくなっている。
ライトアップされた五重塔が美しく輝く。
気が付くと、彼女が居ない。
先に行ってしまったようなので、観音通りに急いで戻り後を追う。
ずっと先のお店の前で、彼女が早く来てと手を振っている。
小走りで彼女のもとに向かうと、そこにはジェラート屋さん。
どれも美味しそうで目移りがする。
彼女がなかなか決めないので、私が”今日のジェラート”から和栗と生キャラメル、通常メニューからラムレーズンを選ぶ。
日本ならではと言うか、浅草ならではと言うか、豆腐、かぼちゃ、小豆、きなこ等の珍しいジェラートが並ぶ。
彼女が選んだのは・・・、珍しく私とまったく同じもの。
上の左が和栗、右が生キャラメル、コーンの中に入っているのがラムレーズン。
外は寒いので、店内の椅子に座って食べ始める。