彼女と神楽坂で待ち合わせ。
この柿色の旗は、神楽坂上交差点よりも北西側の色。
南東側になると色が変わる。
今夜のお店は二人のお気に入りのイタリアン、『しゅうご』。
神楽坂(早稲田通り)から大久保通りに入り、しばらく歩くと店の前に出る。
しばらく訪問していなかったが、大三元さんの記事で美味しそうな蝦夷鹿料理を見て、食べに行きたくなったのだ。
カウンターには6席。
ゆったりと間を空けて椅子が配置されているのが嬉しい。
オーナーシェフの廣瀬周悟さんが冷蔵庫の前でゴソゴソ。
今夜はどんな料理を出してもらえるのか、楽しみだ。
テーブルは、14席。
今夜も全てのテーブルもカウンター席も予約で埋まっている。
最初はスプマンテをグラスで。
マルケ州のカサルファルネートが造る、ヴェルディッキオ・デイ・カステッリ・ディ・イエージ、ヴィーノ・スプマンテ、ブリュット。
完熟したリンゴや洋梨の香りを持つ、フレッシュな辛口。
ぶどうはヴェルディッキオ100%で、シャルマ方式で製造されている。
ここで事件が勃発。
「廣瀬さん、今夜は蝦夷鹿を食べに来たのでよろしくお願いします」と彼女。
すると何と、「蝦夷鹿は昨夜で切れてしまいました。次の肉は明日入荷です」と廣瀬さん。
彼女は私に向き直って、「ねえ、予約時に蝦夷鹿をお願いしていないの」。
「ごめん。何時でもあると思ってた。まさか今夜だけ切れてるとは・・・」と私。
「今夜の短角牛は美味しいですので、是非食べてみて下さい」という廣瀬シェフの言葉で、何とか場が収まりほっとする。
アミューズは、キノコのスープ。
寒くなってきたので、熱々のスープが胃に沁みて美味い。
なめこ、しめじ、えのきがいっぱい入っている。
白ワインも秋になると、濃厚で樽を効かせたものを飲みたくなる。
選んだワインは、カリフォルニア、ナパ・ヴァレーのブレッド&バター・ワインズが造る、ブレッド&バター、シャルドネ、2015年。
ブレッド&バターの名のとおり、カリフォルニアのクラシック・スタイルを追求した話題のシンデレラ・ワインだ。
まさに濃厚&芳醇。
それでいて、昔の強く濃いだけのワインではなく、絶妙なバランスで洗練されたボディを保っている。
桃、アンズ、バニラ、トースト、バター、そして樽のニュアンス。
これは美味い。
素晴らしいシャルドネである。
最初の皿は、種市アオリイカと燻製リコッタチーズ、ルッコラサラダ。
ここでは全ての料理を二皿に分けて出してくれるので、私が取り分ける必要が無い。
二皿に分けられていても、充分な量があるのが嬉しい。
ルッコラの下には、たっぷりのアオリイカ。
「身がコリコリ締まっていて美味しいわ」と、この料理が気に入った様子。
「廣瀬さん、リコッタチーズに燻製を掛けると美味しいですね」と、彼女は蝦夷鹿ショックから立ち直ったようだ。
このルッコラは、廣瀬シェフが茨城の農園で自ら栽培したもの。
二皿目の前菜は、島根メジマグロのカルパッチョ、カラスミがけ。
このカラスミは完全には乾燥させず半生状態にした、廣瀬さんの手作り。
あまり塩辛くないので、たっぷりかけても円やかで美味しい。
表面がカラスミに覆われているので、一切れ裏返してみる。
美味しそうなメジマグロが現れた。
赤い色は、ビーツとミニトマト。
美味い料理に白ワインがどんどん進む。
神楽坂のお気に入りのイタリアン、『しゅうご』で彼女と過ごす楽しい夜は続きます。













