オーストラリア大使館で開催されたガーデンパーティーに、彼女と共に出席。
彼女はこのパーティが大好きで、毎年心待ちにしている。
大使館に入るには、厳重な警備を通り抜けなければならない。
参加者が多いので、開始時間近くになると門の前には長い行列。
そこで、30分前に大使館に到着し、受付開始と同時に入門。
荷物検査を済ませ、金属探知機を通り抜け、前庭に至る。
このずっと先のエントランスの中に、レセプションがある。
このエントランスを入ると、レセプションで名札を受け取り、手荷物を預け、さらにこの建物を抜け、庭に出る。
庭に出ると、ガーデンパーティの準備の真っ最中。
まだ人も少なく、緑の庭が広く見える。
私が留学していた期間を除き、毎年出席しているので、会の要領は心得ている。
今夜の出店ブースを一渡り見て歩く。
おや、一番奥に見える金髪の女性は、友人のサリーだ。
このガーデンパーティの重要人物である。
料理の提供はまだ始まっていないが、飲み始めることにする。
最初は、ペンフォールドのブース。
今夜は7種類のワインが出されている。
最初の一杯は、スパークリング。
続いて、リーズリング、ピノ・グリ、ピノ・ノワールと飲み進む。
量を少なくしてくれるように話すが、ガバッと注いでくれるので食事前の4杯は効いてくる。
料理が出される前にチーズはどんどん切ってくれるので、チーズブースの前に陣取り、全種類を制覇。
彼女が頼むとチーズをたっぷり盛ってくれるが、私が受け取りに行くと、量が少ないような・・・。
出店されているレストランは、いずれも都内の有名店。
もちろん全てオーストラリアとニュージーランド料理のお店。
AROSSA、HARNET、HILTON、ME'S、RUBY JACK'S、ZEALANDER。
ワインの輸入会社も数社出店している。
ここは、ヴィレッジ・セラーズ。
ここのリースリングもソーヴィニヨン・ブランもピノ・ノワールも美味しい。
ジェロボームも出店していたので、今年のクリスマス・パーティーの日程を確認し、二名で予約。
ここはSARMENT。
サリーが居る会社だ。
サリーと会うのは昨年の秋以来。
まず彼女が、そして私もハグして再会を喜ぶ。
陽が落ちる頃になると、だんだん人が増えてくる。
出席者の半数以上が、オーストラリア人とニュージーランド人。
色々な方達と名刺を交換し、お話しするのも楽しい。
庭が夜の帳に覆われる頃には、会場は出席者でいっぱいになる。
各ブースは、料理の提供で大忙し。
庭の隅に大きなグリルがあり、そこで焼いたオーストラリア産牛肉とニュージーランド産ラムが各ブースにどんどん届けられる。
オーストラリア産牛のステーキ。
「美味しいわ。もっと持ってきて」と彼女。
美味いし一口大なので何皿でも食べられる。
そこで私は、立食テーブルとブースの間を何往復もすることになる。
二人の前のテーブルには皿の山、まるでわんこそば状態。
これは生牡蠣。
この辺りになると結構酔いが回っているので、味の記憶が無い。
ニュージーランド産ラムも食べたが、写真無し。
ニュージーランドのピノ・ノワール。
確かセントラルオタゴだと思う。
既に10数杯は飲んでいると思う。
何時もはオーストラリア大使とニュージーランド大使が出席されているので華やかさもあるのだが、今回はお二人とも欠席。
残念ながら少し盛り上がりに欠けるが、スピーチの時間が無いので、その分いっぱい食べて飲んでしまう。
「デザートも食べたい」と彼女。
今夜のデザート担当は、ヒルトンホテルお台場。
これは美味しそうだ。
食後は、珍しいニュージーランド産コーヒー。
私がお願いすると、エスプレッソを出してくれた。
彼女が美味しいものをと話すと、エスプレッソに加え、カフェオレも飲んでみて、とのこと。
差を付けられて、お兄さん、いや、おじさんを睨もうとする。
でも、朦朧とした酔眼では迫力が無い。
会の最後には、ワイン等の賞品が当たる抽選会。
ところが彼女は、飲み過ぎ食べ過ぎで疲れたので帰りたいと言う。
過去に一度当選したことがある私としては抽選会まで居たいのだが、後ろ髪を引かれる思いで会場をあとにする。
「オーストラリア大使館の庭は綺麗で好きだわ。料理もワインも美味しかったわね。来年も来ましょうね」と彼女。
「今夜も君は素敵だよ。パーティーで君は映えるから、一緒に居て嬉しいよ」。
「でも、来年は抽選会まで居ようね」と未練がましい私。
彼女と過ごす三田の夜は、素敵に更けて行きました。