帝国ホテルで彼女と待ち合わせ。
彼女は帝国の店を時々使っている(それにメンバーズカードも持っている)ので、私より館内に詳しい。
少し早めに着いたので、先日のサフランさん風に館内を散策。
階段を上ったメザニンには、セイコーのモニュメント時計。
彼女が好きなのは、『レ セゾン』。
『レ セゾン』も想い出が詰まったレストランだ。
『レ セゾン』横の長い廊下。
足元はふかふかで気持ちが良い。
サフランさんがここで駆けっこをしたくなる気持ちがわかる気がする。
私が好きなのは、『鉄板焼き 嘉門』。
『嘉門』で食事をしている時に、私が以前書いた本が控室に置いてあり、帝国ホテルのソムリエの皆さんが読んで下さったとチーフソムリエさんからと聞いて、すっかり『嘉門』がお気に入りとなってしまった。
インペリアルタワー地下の『ラ ブラスリー』も使い勝手の良い店だ。
仕事をしていた頃は、ここで彼女とランチに待ち合わせ、午後に仕事があるにもかかわらず、ワインを飲んでいたことを思い出す。
メザニンでエレベーターに乗り、最上階に向かう。
今夜は、『インペリアルラウンジ アクア』でシャンパーニュを楽しむことにしている。
ウエイティング・ラウンジで少し待つと、彼女が現れた。
彼女が来る前に今夜の席を確認しておいたので、名前を告げることも無く、予約しておいた席に案内される。
目の前に広がる皇居の緑。
二人とも窓に向かうように、ペア・シートを作ってくれている。
早速、シャンパーニュを抜栓。
シャンパーニュ、バロン・ド・ロートシルト、ブリュット。
ロートシルト三家が総力を挙げて生み出した、シャンパーニュ。
シャルドネはコート・デ・ブラン地区、ピノ・ノワールはヴェルズネイ、アイ、マレイユ・シュール・アイ、ブジー等の地区の、グラン・クリュ、プルミエ・クリュの畑のものを用いている。
リザーヴ・ワインの配合比率は40%と高い。
ドサージュは低く抑え、瓶内熟成期間は3年以上。
セパージュは、シャルドネ60%、ピノ・ノワール40%。
爽やかでありながら、しっかりとしたフィネスを持つ素晴らしいシャンパーニュである。
4種のアペタイザー。
ロメインレタスのシーザーサラダ。
フィセルの上に明太子マヨのようなものを塗って焼いたものが付いている。
取り分けるのは私。
彼女の皿にフィセルを二個載せたら、一個を半分に切って私の皿に載せてくれた。
アメリカン・クラブ・サンドウィッチ。
こんなにヴォリュームがあるとは思わなかった。
シャンパーニュにポテトフライ、これが美味しいのだ。
ロートシルトをあっという間に飲み干してしまったので、二本目はモエ・エ・シャンドン、ブリュット・アンペリアルを抜栓。
シャンパーニュ・ブランドでは売り上げNo.1のモエ・シャン・アンペリアル。
本当にバランスの良いシャンパーニュだ。
セパージュは、ピノ・ノワール40%、シャルドネ30%、ピノ・ムニエ30%。
和牛ロースのサイコロステーキ。
我ながら、綺麗に盛り付けることが出来た。
柔らかな肉がとても美味い。
外は夜の帳に覆われ、皇居の緑も闇に取り込まれてしまった。
シャンパーニュはどうしても飲むペースが速くなってしまうので、二人で二本でも酔いが回る。
スタッフにお世話になった礼を述べ、店を出る。
今夜はとても楽しい気分なので、銀座のバーで少し飲みたくなった。
帝国ホテルの『インペリアルラウンジ アクア』で彼女と過ごした夜は、素敵に更けて行きました。