六本木のお店で彼女と待ち合わせ。
今夜のお店は二人が好きな一軒家フレンチ、『オーベルジュ・ド・リル トーキョー』。
フランス、アルザス地方で100年以上続く名門レストラン、『オーベルジュ・ド・リル』の東京店。
『オーベルジュ・ド・リル』は、1967年以来ミシュラン三ツ星を維持し続ける名店。
今夜もどんな料理に出会えるか楽しみ。
何時ものとおり私が先に着いたので、ウェイティング・ルームで一休み。
ピンクの可愛い部屋に私が座っていても絵にならない。
ほどなく彼女が到着し、スタッフに案内されてダイニング・ルームに移動する。
案内されたのは、一番奥のテーブル。
テーブルには二人のカトラリーやワイングラスがセットされている。
歓迎のアペリティフは、ヴーヴ・アンバルのクレマン・ド・ブルゴーニュ、ブリュット・ロゼ。
ヴーヴ・アンバルは定番のクレマンなので詳細は割愛するが、ブルゴーニュを代表するクレマン専業のメゾン。
しっかりした果実味と酸を持つ、綺麗なブリュット。
このロゼは彼女のお気に入りなので、私のセラーにも2~3本入っている。
二人とも、どんどんグラスを重ねてしまう。
ぶどうは、ピノ・ノワールとガメイ。
テーブルに置かれた今日のメニューを手に取る。
この表紙の絵は、『オーベルジュ・ド・リル』の初代オーナーシェフ、ポール・エーベルラン氏の作品。
因みに現在のオーナー・シェフは、息子のマルク・エーベルラン氏。
メニューを開くと、スペシャル・メニューと書かれている。
料理や食材について彼女と意見を交わすのは楽しいひと時。
ここのカトラリーはクリストフルだと思っていたが、前菜用には別のブランド名が入っている。
よく見ると、何と”アスプレイ&ガラード、ロンドン”と書かれている。
イギリス王室御用達の、高級ジュエリーのブランドだ。
アミューズは、小鯵のエスカベーシュ、冷たいチーズフォンデュのソース。
白ワインは、アルザスのドメーヌ・ヴァインバックが造る、ミュスカ、レゼルヴ、2011年。
ヴァインバックは1612年設立の、アルザスを代表するドメーヌ。
現在は、母と二人の娘の女性三人で運営されている。
完熟フルーツ、蜂蜜のニュアンス。
酸とミネラルもしっかりと感じる、辛口。
ぶどう栽培は、ビオディナミ。
『オーベルジュ・ド・リル』の地元のワインである。
前菜は、ラングスティーヌと夏野菜のサラダ、ガスパチョ仕立て。
ソースの中にはセロリのムースやパプリカが入っている。
大きなラングスティーヌの身がムチムチで美味い。
六本木の『オーベルジュ・ド・リル トーキョー』で彼女と過ごす素敵な夜は続きます。