銀座のフレンチ、『アイコニック』で開催された、”美味しい決戦<夏の陣>~2人のシェフが作る魂の料理~”に彼女と共に参加した楽しい夜の続き。
三種類目のワインは、フランス、ルーション地区の人気ドメーヌ、ドメーヌ・ゴビーが造る、コート・カタラン、ヴィエイユ・ヴィーニュ、2007年。
色合いは濃い黄金色。
完熟した柑橘類、炒ったナッツのニュアンス。
果実味豊かで、酸とミネラルがしっかりした辛口。
自然酵母を用い、清澄・濾過は行っていない。
セパージュは、マカブー40%、グルナッシュ・ブラン30%、シャルドネ15%、グルナッシュ・グリ10%、カリニャン・ブラン5%。
二種類の白を飲み較べ。
左がドメーヌ・ゴビーのコート・カタラン、ヴィエイユ・ヴィーニュ、2007年、右がゴールドウォーター、ローズランド・シャルドネ、マールボロ、2005年。
色合いはゴビーの方が濃く、粘性も高い。
これが右側の、ニュージーランドのシャルドネ。
シェフが何人か現れ、次の料理の仕上げのパフォーマンス。
カサゴに白ワインが振りかけられる。
浅見料理長から届いた料理は、アクアパッツァ、五島賛助。
五島列島の海の幸の助けを借りて作りあげたアクアパッツァなのだそうだ。
使われているのはカサゴとバイ貝。
旨味が凝縮され、ほんのりとまろやかな塩味のスープが素晴らしい。
食塩を使用せず、五島の海水とパロマのプロシュートで味付けしたのだそうだ。
赤ワインは、驚いたことにイタリアのワイン。
フレンチの『アイコニック』ではあるが、決戦相手のイタリアンの『アルジェントASO』に敬意を表したということか。
シチリアのアヴィデが造る、チェラスオーロ・ディ・ヴィットーリア、バロッコ、2002年。
とても濃いガーネット。
豊かで強い果実味、しっかりとしたタンニン。
セパージュは、ネロ・ダーヴォラ70%、フラッパート30%。
チェラスオーロ・ディ・ヴィットーリアは2005年からDOCGに昇格しているので、このボトルはまだDOC表記になっている。
次の料理は、鈴木料理長から。
オーストラリア、ギップスランド産ヴィクトリアファーム、仔羊のロティ、パッションフルーツとマンゴーのチャツネ、ブラックオリーブのマリネ、ソースプッタネスカ、”イタリア料理への挑戦状”。
ブルターニュ産やニュージーランド産の仔羊も試したが、今夜は強い味わいを出したかったので、オーストラリア最高級のギップスランド産を選んだとのこと。
海に面し、ミネラル豊富な牧草を食べて育った羊なので、味わいが豊かなのだそうだ。
ソースは、プッタネスカにジュ・ド・アニョーが加えられている。
骨の枕に使われているのは、残り肉で作られた仔羊のソーセージ。
マサラで味付けされている。
パッションフルーツとマンゴーのチャツネ。
仔羊との相性が良いのは嬉しい驚き。
デセール、いやドルチェは浅見料理長から。
冷菓を表現する北の味覚、イタリア伝統果実酒の余韻。
メロン尽し。
メロン、メロンのグラニテ、そしてメロンパン。
メロンの皮の中のメロンには、リモンチェッロが振りかけられている。
飲み物は、フレッシュミントのハーブティー。
千葉県で今朝摘んだミントで、今日の夕方5時にギリギリ間に合って届いたのだそうだ。
ショコラティエの人見さんによる、今夜のショコラの説明。
人見さんのショコラ、三種が届く。
パッションフルーツのアイスガナッシュサンド。
これを最初に食べて下さいとのこと。
レモンバジルのボンボンショコラ。
イタリア、ドモーリ社、アリバミルクのボンボンショコラ。
人見さんのショコラは本当に美味しい。
あとで人見さんとご挨拶したが、ショコラ作りの話がとても面白かった。
今夜の二人の決戦も素晴らしかった。
「今夜の企画も素晴らしかったわね。ありがとう」
「今夜の君も素敵だよ。これだけ多くの出席者が居ても、君は光っているね」
鈴木料理長と浅見料理長に料理の感想とお礼を述べ、若林支配人と磯崎支配人に見送られ、店をあとにする。
二店のスタッフが集合しているので、挨拶が大変だ。
壁一面の大きなセラーが見送ってくれる。
手前に置かれているのは、かぐら南蛮。
彼女と過ごす銀座の夜は素敵に更けて行きました。