今夜は二人が大好きなフレンチ、代官山の『メゾン ポール・ボキューズ』でディナー。
エントランスで先﨑支配人に迎えられ、テーブルに案内される。
今夜の部屋はダイニングルームではなく、ホールの方。
天井には明るいシャンデリアが優雅に輝いている。
今夜はどんな料理とワインに出会えるか楽しみにメニューを開く。
ワインや料理に関する彼女の質問に答えるのも楽しい。
わからないことがあれば、シェフソムリエの竹内さんやソムリエの石井さんに質問し、教えていただくと勉強になる。
最初のワインは、アルザスのトリンバックが造る、ミュスカ、レゼルヴ、2011年。
『ひらまつ』のためにトリンバックがボトリングしたワインなので、”Hiramatsu”のネックシールが貼られている。
トリンバックは、フランスのミシュラン三ツ星レストランの全てでオンリストされている、アルザスで唯一の生産者。
今夜のトリンバックはアペリティフとして使っているので、ヴィンテージ・シャンパーニュグラスで供されている。
フレッシュな果実味、綺麗な酸。
ぶどうはミュスカ100%。
通常ミュスカから造られるワインは甘口なのだが、アルザスのミュスカはフランスのAOCで唯一の辛口なのだ。
アペリティフのお供は、定番のシュー。
ずっしりと質感のあるシューが、空いたお腹を癒してくれる。
アミューズ・ブーシュは、赤ピーマンとトマトのクーリ。
パステルカラーの色あいが優しく美しい。
白ワインが届いた。
ボルドー、グラーヴのシャトー・ド・シャントグリーヴ、キュヴェ・カロリーヌ、2012年。
カロリーヌはオーナーの孫娘の名前で、このシャトーの最良のキュヴェ。
透明感のある濃い黄金色。
素晴らしい熟成感。
麦藁のようにドライで、樽香が効いている。
9ヶ月間シュール・リーで樽熟成させ、新樽比率は50%。
セパージュは、ソーヴィニヨン・ブラン50%、セミヨン50%。
前菜は、帆立貝のポワレ、グリーン・アスパラガス添え、モリーユ茸とジロール茸のムースリーヌソース。
キノコの素晴らしい香り。
泡に隠れて見えないが、中には焼いた帆立貝とモリーユ茸、ジロール茸がたっぷり入っている。
熱々のパンが届く。
エシレバターを付けても美味いし、料理のソースを掬って食べても美味。
代官山のフレンチの名店、『メゾン ポール・ボキューズ』で彼女と過ごす素敵な夜は続きます。