神楽坂のイタリアン、『しゅうご』で彼女と過ごす楽しい夜の続き。
スパークリング、ロゼをグラスで飲んだあとは、赤をボトルで注文。
エレーナ・ジュゼッペが造る、バローロ、2011年。
ぶどう農家が長年の夢を実現し、ワイン造りを始めたのがエレーナ・ジュゼッペで、ファースト・ヴィンテージは2009年。
ネッビオーロの透明感のある淡いルビー色。
ぶどうは有機栽培され、発酵は野生酵母を使用。
バローロの伝統的な醸造法を用い、オークの大樽でマロラクティック発酵を行い、そのまま30ヶ月熟成、濾過せずに瓶詰め後、更に9~12か月の瓶内熟成を行い、リリースされている。
「やっぱりバローロは美味しいわね」と彼女。
ピノ・ノワールとネッビオーロが好きなのだ。
二皿目の前菜は、フランス産ホワイトアスパラとパンチェッタの卵黄メレンゲ焼き。
香ばしい香り。
卵黄メレンゲはふわふわ。
ホワイトアスパラガスのシャキシャキ感が素晴らしく美味い。
ウニのスパゲッティにしようか、黒豚ラグーのオレキエッティーにしようか、それともサクラエビのキターラにしようかと迷った。
結果、選んだのはホタルイカのアラビアータ、スパゲティーニ。
メイン料理は、蝦夷仔鹿もも肉のロースト。
綺麗な赤身が柔らかでジューシー。
「今まで食べた蝦夷鹿の中で、一番美味しい」と彼女。
「蝦夷鹿は数限りなく食べているけど、蝦夷仔鹿は初めてかもしれない」と私。
ドルチェは、ガトーショコラ、バニラアイス添え。
濃厚なガトーショコラが素晴らしく美味い。
これもシェフの奥様のお手製なのだろうか。
奥様は有名フレンチのパティシエとして活躍し、3月に神楽坂に『パティスリー プティトモ』をオープンされている。
のり奴姐さんによると、カフェも併設されているそうで、一度行きたいと思う。
「ここ、とても好きよ。のり奴姐さんにお礼を言ってね」と彼女は嬉しそう。
そんな彼女を見ていると、私も幸せになる。
「ね、次は何時来る? 次の予約を入れましょうよ」
「本当に気に入ったようだね」と、二人の手帳を見合わせて、予約をお願いする。
廣瀬周悟シェフ、とても美味しく楽しかったです。
「次回も楽しみにしています」とご挨拶し、外まで見送ってもらい、店をあとにする。
毘沙門天の前を通り、神楽坂を下る。
と、彼女の足が止まった。
「久し振りに食べたい」と言う彼女の視線の先には、『五十番 神楽坂本店』。
大きな肉まんと五目まんを二個ずつ購入し、”お持ち帰り”。
※肉まんの話です。
神楽坂のイタリアン、『しゅうご』で彼女と過ごした美味しい夜は、素敵に更けて行きました。