彼女と銀座の何時ものフレンチで待ち合わせ。
場所は、マロニエ・ゲート。
おや、ビルの名前の表示もマロニエ・ゲート・ギンザ1に変わっている。
お隣の旧プランタン銀座がマロニエ・ゲートになったので、それぞれに番号が付けられたのだ。
旧プランタン銀座はマロニエ・ゲート・ギンザ2となり、3月15日にオープンしている。
マロニエ・ゲート・ギンザ1の足元には、青のLEDのイルミネーション。
上に付けられたイルミネーションをよく見ると、桜の花。
ビルの正面エントランスには、大きな満開の桜のディスプレイ。
『ブラッセリー ポール・ボキューズ銀座』に到着すると、山辺支配人の案内で何時もの席に着き、彼女を待つ。
見慣れたナプキンに、心が和む。
この店は、本当に広い。
今は開店したばかりなので客は少ないが、一時間もするとほとんどのテーブルが来客でふさがってしまう。
目の前には、有楽町、交通会館の回転展望レストラン、『銀座スカイ・ラウンジ』が見えている。
彼女が到着し、席を立って彼女の椅子を引いて待つ。
ソムリエの大友さんが、アペリティフ・メゾン、トマトのカクテルを届けてくれる。
トマトジュースにオレンジジュースを少し加え、クレマン・ド・ブルゴーニュで割った爽やかなカクテル。
使われているクレマン・ド・ブルゴーニュは、ヴーヴ・アンバルのブリュット、ミレジム、2014年。
1898年創業のクレマン専業のメゾンで、クレマン・ド・ブルゴーニュ最大の造り手。
前菜は、小烏賊と南仏野菜のブリュノワーズ、バジル風味、凝縮させたオレンジとトマトのエッセンス。
アペリティフとのコラボ料理が楽しい。
ブリュノワーズは、賽の目切りのこと。
フランス料理には切り方に関する単語が多く、とても覚えられない。
フランスの『ポール・ボキューズ』直送のバゲット。
冷凍で届き、日本で焼き上げている。
白ワインは、二人が大好きなアルフォンス・メロが造る、レ・ペニタン、コート・デ・ラ・シャリテ、シャルドネ、2009年。
ロワールのサンセール地区で19代続く名門、アルフォンス・メロが、サンセール地区とシャブリ地区の中間のコトー・シャリトワで造るシャブリ。
酸とミネラルが綺麗な辛口。
7年余りの熟成の時を経て、複雑なストラクチャーを持つ素晴らしいボディに仕上がっている。
「レ・ペニタン、本当に美味しいわね。好きよ」
「うん、綺麗なボディだ。君みたいだよ」
「私って、そんなに発酵、熟成しちゃってるかしら」
「・・・」
魚料理は、鰆のムニエル、ケッパー風味のブール・ノワゼット、レフォール(ホースラディッシュ)風味のじゃがいものエクラゼ。
鰆の下には、たっぷりのじゃがいものエクラゼ。
脂ののった鰆、ブール・ノワゼット、そしてじゃがいものエクラゼの組み合わせが素晴らしい。
『ブラッセリー ポール・ボキューズ銀座』で彼女と過ごす楽しい夜の続きは、また明日。