今夜は彼女と素敵に、オーベルジュ・ド・リル東京、六本木 2 | ワインは素敵な恋の道しるべ

ワインは素敵な恋の道しるべ

白ワインは天使の如く貴方の心を解き放ち、赤ワインの真紅のグラスの底には悪魔が潜む。そして貴方は天使の如く大胆に、悪魔の如く繊細に、新たな恋の道を歩み始める。

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六本木の一軒家フレンチ、『オーベルジュ・ド・リル東京』で彼女と過ごす素敵な夜の続き。
三本目のワインは、ロワールの白。
サンセールの名門、アルフォンス・メロが造る、サンセール、レ・ロマン、2007年。
 
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濃厚な黄金色。
完熟フルーツの香り、熟成からくるエステル香。
豊かなミネラルを持つ、強いボディ。
ブラインドで飲むと、ソーヴィニヨン・ブランとはわからないだろう。
さすが10年物のアルフォンス・メロの上級キュヴェは美味い。
 
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真鯛のヴァプール、桜海老とジャガイモのブランダード、クリュスタッセ風味のソーストマト。
ヴァプールは蒸し煮。
ブランダードは南仏ラングドック地方の郷土料理で、鱈を牛乳で煮込んでジャガイモと共にペースト状にしたもの。
今回は桜海老を用い、またソースもクリュスタッセ風味。
 
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肉厚の真鯛に、甲殻類の香りが風味を添える。
濃厚な熟成の進んだサンセールとの相性も抜群。
 
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四本目のワインは、ボルドーの赤。
ムーリス(ムーリ・ザン・メドック)のシャトー・ムーラン・ナ・ヴァン、2005年。
クリュ・ブルジョワ・シュペリュールである。
ムーリスはジロンド川左岸のサン・ジュリアンとマルゴーの間の西側にあるAOC。
 
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評価の高いシャトーだけあって、濃厚で力強く、豊かなタンニンを持つ。
いわゆる鰹節の出汁系の味わい。
22か月熟成で、樽熟は12か月、新樽比率は25%。
セパージュは、メルロー55%、カベルネ・ソーヴィニヨン43%、カベルネ・フラン2%。
 
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肉料理は、牛フィレ肉のロティー、ビーツのピューレとそのジュー、トリュフの香る季節野菜を添えて。
 
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この焼き加減がたまらない。
柔らかな赤身とビーツのピューレの赤のマリアージュ、強い赤ワインとの相性も抜群。
 
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プレデセールは、日向夏と蜂蜜。
酸味と甘味の競演。
舌と胃がほっとする口直しの一品。
 
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デセールは、ラム酒の香るババ、アプリコットの酸味をアクセントに、ヴァニラのアイスクリームを添えて。
 
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美味しいサヴァランだと思ったら、メニューにはババとの記載。
元々はオーストリアの伝統菓子のババが、フランスで美食評論家のブリア=サヴァランに敬意を表してサヴァランの名前に変わったようだ。
 
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「やっぱりリルの料理は最高に美味しいわね」と彼女。
彼女はここがお気に入りなのだ。
 
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お腹はいっぱいだが、ミニャルディーズも完食。
美味しそうに食べる彼女を見ていると、私も幸せな気分になる。
六本木の一軒家フレンチ、『オーベルジュ・ド・リル東京』で彼女と過ごす、素敵で美味しい夜でした。