南青山の『& エクレ』で彼女と過ごす素敵な夜の続き。
ここは、『マンダリンオリエンタル東京』の『シグネチャー』の総料理長としてミシュラン一つ星を維持し続けた、オリヴィエ・ロドリゲス氏のお店。
とても気さくな方で話が弾み、料理についても色々教えていただいた。
赤ワインは、ボトルでお願いする。
ここのワインリストはとても面白い。
国別やぶどう別ではなく、ワインのタイプ別に掲載されている。
アメリカではこの種のリストをよく見るが、日本では珍しい。
赤ワインのタイプは以下のとおり。
1.Light & Tender
2.Mellow & Soothing
3.Elegant & Gorgeous
4.Spicy & Spirited
5.Full Bodied & Forceful
今夜のワインは、Spicy & Spiritedから選んだ。
フランス、ローヌのドメーヌ・デ・ソンディーヌが造る、ヴァケラス、クロ・デ・フレール、2013年。
代々ヴァケラスでぶどう栽培を続けてきたが、ワイン製造を始めたのは2008年から。
ヴァケラスは、シャトーヌフ・デュ・パプとジゴンダスの間に挟まれたAOC。
ブラックベリーやプラムのニュアンス、ブラックペッパーのスパイシーさも持つ。
酸とタンニンのバランスも良い。
ぶどうはオーガニックで栽培され、グルナッシュ、シラー、サンソーが使われている。
魚料理は、北海道産カジカのロースト & マスタード風味根セロリのサラダ with セロリアッククーリ。
カジカ(鰍)はアンコウを少し小さくしたような格好の北海道の高級魚で、東京ではなかなか手に入らない。
肝は”海のフォアグラ”と呼ばれる珍味。
こんな魚を使うとは、さすがロドリゲスさん。
肉料理は、北海道産大沼牛 & 根菜とスイスチャード with グリーンペッパークーリ。
今夜は、魚も肉も北海道産。
大沼牛は函館のブランド牛で、種類はホルスタイン。
サシの少ない赤身は二人の好物。
旨味がぎゅっと詰まった大沼牛が素晴らしく美味い。
赤ワインがまだ残っているので、フロマージュを出してもらう。
フロマージュは全て国産で、北海道の野矢さん、滋賀県の古株さん、広島県の松原さんの製品なのだそうだ。
二人とも、好きなものを4種類ずつ切り取ってもらう。
日本のフロマージュがこんなに美味しいとは驚き。
デセールは、4種の柑橘を使った盛り合わせ。
右端は、ルビーグレープフルーツのムース。
二番目は、スパイシー・オレンジケーキ。
三番目は、酢橘(スダチ)のソルベ。
四番目は、金柑の...、何だったか忘れた。
食後はコーヒー。
彼女も私も、期待以上の素晴らしい料理に大満足。
ロドリゲスさんとお店のスタッフに礼を述べ、店をあとにする。
「ここ大好き。また来ようよ」と、彼女はここが気に入った様子。
そんな彼女を見て、私も嬉しくなる。
この奥まった一角は個性的な店が多く、見て歩くだけでも楽しい。
「そうだ、表参道にある超人気の中華の予約を取りに行こう」と私。
「あのお店、20席しかないから、ずっと先まで予約が取れないんですって」と彼女。
青山通りをのんびり散策し、目的の中華に向かう。
二人のスケジュールを合わせながらお店の予約ノートと見較べ、テーブル予約を完了。
青山で彼女と過ごす楽しい夜は、素敵に更けていきました。