『ブラッセリー ポール・ボキューズ銀座』で彼女と過ごす楽しい夜の続き。
ブルゴーニュの泡と白の次は、ボルドーの赤。
モンターニュ・サンテミリオンで300年以上の歴史を誇る、シャトー・メゾン・ブランシェ、2009年。
モンターニュ・サンテミリオンは、サンテミリオンとラランド・ポムロールに隣接するAOC。
カシス、プラム、ビターチョコレートのニュアンス、シルキーでリッチなボディ。
久し振りに飲む右岸のボルドーは美味い。
2009年のセパージュは、メルロー60%、カベルネ・フラン40%。
肉料理は、ハーブの香りを閉じ込めた仔羊のクレピネット、シンプルなジュ・ダ・ニョーで。
仔羊のクレビネットは、仔羊の網脂包み焼。
ソースのジュ・ダ・ニョーは、仔羊の出し汁。
切り分けると、良い色合いの仔羊のミンチが現れる。
素晴らしいハーブの香り。
強い赤ワインととてもよく合って美味い。
ディジェスティフは、苺のリキュール。
マスネ、クレーム・ア・ラ・フレーズ・デ・ボア。
マスネは、1870年創立の、アルザスでオー・ド・ヴィやクレームを生産する会社。
クレーム・ド・フレーズ・デ・ボアは、アルザスの森の苺の果汁に、同じ苺で造られたオー・ド・ヴィと蜂蜜を加えて造られたもの。
マスネのクレームは糖分を控え、通常の三倍の量の果実が使われていることから、トリプル・クレームと呼ばれている。
今夜は、ストレート、オン・ザ・ロックス、ソーダ割のお好きな飲み方でどうぞとのことだったので、ソーダ割でお願いする。
デセールは、苺のスフレ・グラッセ、ココナッツ風味のクランブル。
いっぱい食べ、いっぱい飲んだ後は、冷たいグラッセが美味しい。
彼女が、ソーダ割はなんとなく物足りないという。
そこで、顔見知りのスタッフにお願いして特別なディジェスティフを作ってもらう。
クレーム・ア・ラ・フレーズ・デ・ボアのクレマン・ド・ブルゴーニュ割り。
「美味しい。ありがとう」と微笑む彼女が可愛い。
今夜の料理もワインも美味しかった。
やはり行きつけのお店は、寛げて楽しい。
木下シェフ、大友ソムリエ、今夜もお世話になりました。
今夜飲んだワインたちに見送られ、店を後にする。
酔い醒ましに、有楽町、銀座を散策。
時間が遅いのか、有楽町マリオンを行き交う人影は少ない。
数寄屋橋のイルミネーションが輝いている。
一際明るく輝くのは、東急プラザ銀座。
もうすぐ開業後一年となる。
銀座四丁目交差点に至る。
今夜も楽しい銀座の夜は素敵に更けていきました。