彼女がホテルの部屋でのんびり飲みたいと言う。
急いで馴染みの幾つかのホテルに予約を入れようとしたが、どこも満室。
都内でも、ルームサービスがちゃんとあり、リーズナブルな価格で宿泊できるホテルは限られている。
初めてのホテルに範囲を広げ調べていると、池袋の『ホテルメトロポリタン東京』に1室だけキャンセルが出た。
池袋では唯一ルームサービスがあるホテルだ。
彼女とは池袋のデパートで待ち合わせ。
彼女がデパ地下で食べ物を買い入れたいとのこと。
ワインを入れたキャリーバックをホテルに預け、待ち合わせ場所に駆け付ける。
FLOでサラダや肉料理を、ポンパドゥールでパンを、グラマシーニューヨークでケーキを購入し、ホテルに戻る。
部屋に入ると、冷やしておいたシャンパーニュを抜栓。
今夜のシャンパーニュは、シャルル・エドシック、ブリュット・レゼルヴ。
1851年、シャルル=カミーユ・エドシックが創業したシャンパーニュ・メゾン。
ミュズレにはシャルルの肖像が描かれている。
冒険家、起業家、粋なジェントルマンとして有名で、”シャンパン・チャーリー”と呼ばれ、映画や歌のモデルとなった人物である。
リザーヴ・ワインを40%使用し、地下カーヴ(クレイエール=地下採石場跡)での瓶内熟成期間は3年以上。
ボトルには、デゴルジュマンだけでなく、ミザン・カーヴ(=瓶詰)の年も記されている。
このボトルのミザン・カーヴは2009年(従ってベース・ワインは2008年ヴィンテージ)、デゴルジュマンは2014年。
セパージュは、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、シャルドネが1/3ずつ。
素晴らしい熟成感を持つ、好みのシャンパーニュである。
FLOで買ってきた料理をテーブルに並べる。
オリーブ二種類。
海老とブロッコリー、プロシュートのサラダ、ローストビーフのサラダ。
海老、プロシュート、ローストビーフと食材を分散させたが、付け合わせの野菜は全てブロッコリーであることに今頃気付き、二人で大笑い。
チーズは私がワインと一緒に持ってきた。
カプリス・デ・デュー、神様の気まぐれという名の白カビチーズ。
第二次世界大戦後の1956年に生まれた歴史の浅いフロマージュ。
生の牛乳に生クリームを加えるダブルクリーム製法で作られている。
塩分が少ないので食べ飽きることが無く、美味い。
ゴルゴンゾーラ・ピカンテ。
オレンジの蜂蜜付きというので、迷わず購入。
ブルーチーズに濃厚な蜂蜜。
「う~ん、美味しい」と彼女も絶賛。
彼女はブルーチーズに蜂蜜を付けて食べるのが好きなのだ。
パンはポンパドゥールで何種類か購入。
チーズを乗せて食べても美味い。
池袋の『メトロポリタン東京』で彼女と過ごす楽しい夜は続きます。