西麻布の『キャーヴ・ド・ひらまつ』が改装工事でしばらく休業するため、しばしのさようならを言いに訪れた、彼女と過ごす素敵な夜の続き。
アペリティフ、白ワインの次は、三種の赤ワインの飲み較べ。
二種類目の赤は、コート・デュ・ローヌのドメーヌ・アラン・ガルティが造る、コート・デュ・ヴィヴァレ、2009年。
アラン・ガルティはコート・デュ・ヴィヴァレを代表する造り手で、ヴィヴァレのAOC認定は1999年だが、彼のワインだけは1995年からAOC表記が認められていた。
素晴らしい凝縮感、熟成感を持つ赤である。
セパージュはシラー70%、グルナッシュ30%。
ぶどうはビオディナミで栽培されている。
三種類目の赤ワインは、ボルドー、メドックのシャトー・オー・モーラック、クリュ・ブルジョワ、2009年。
三種類の赤ワインともヴィンテージは2009年なのだ。
メドック北部、サン・イザン・ド・メドック地区にあり、ジロンド川に近いシャトー。
比率は不明だが、メルローとカベルネ・ソーヴィニヨンが使われており、メルローの比率が高いようだ。
しっかりとした熟成感と果実味を持つフルボディ。
昨日ご紹介した一種類目の赤ワインは、ロワールのアルフォンス・メロが造る、サンセール、プティ・ムシエール、2009年。
右から、ロワールのピノ・ノワール、ローヌのシラー+グルナッシュ、ボルドーのメルロー+カベルネ・ソーヴィニヨン。
どれも素晴らしいバランスを持つワインだが、一番気に入ったのはアラン・ガルティのコート・デュ・ヴィヴァレであることで二人の意見が一致。
肉料理は、牛肉のパイ包み焼き、茹で上げたグリーンアスパラガスのクロッカン、芳醇な香りの赤ワインソース。
アスパラガスはとても大きいが、柔らかで美味。
オーストラリア産なのだそうだ。
パイを切ると、牛肉のふくよかな香りがパッと立ち上がる。
ぎっしりと詰まった肉が美味い。
赤ワインをもっと楽しむため、フロマージュのワゴンを出してもらう。
フルムダンベール、モンドール、コンテ、テット・ド・モワンヌ。
赤ワインが更にどんどん進んでしまう。
ディジェスティフは、ベイリーズ・オリジナル・アイリッシュ・クリーム。
アイルランドの、クリームとアイリッシュ・ウイスキーに各種フレーバーを加えて造られたリキュール。
オンザロックスで飲むのが好きだ。
赤ワインを散々飲んだにもかかわらず、彼女も私も二杯飲んでしまった。
う~、今夜はいつも以上に酔ったようだ。
デセールは、フォンダンショコラ、マダガスカル産ヴァニラのアイスクリーム、季節の果物を添えて。
お腹はいっぱいでも、この美味しそうなフォンダンショコラを見れば手が出てしまう。
マダガスカル産ヴァニラのアイスクリームもとても滑らかで美味い。
今夜はディジェスティフもデセールも濃厚だったので、最後の飲み物はすっきりとしたハーブティーを選択。
今夜も美味しく楽しかった。
今夜のワインたちが見送ってくれる。
やはりマグナムのボトルは大きい。
『キャーヴ・ド・ひらまつ』でしばらく食事を楽しむことが出来なくなるのは寂しい。
でも、坂本支配人、佐々木副支配人、内木場シェフ、金倉ソムリエやお店のスタッフの皆さんに挨拶出来て好かった。
彼女と過ごす西麻布の夜は、素敵に更けていきました。