ちょっと以前の事、重いキャリーバッグを転がしながら、汐留に向かう。
目的地は、資生堂ビル(ロイヤルパークホテル汐留)と日テレの間に見える高層ビル、共同通信ビルの上層部にある、『パークホテル東京』。
シオサイトからホテルに行くには、地下通路を利用する方法と、地上三階の空中通路を利用する方法がある。
今日は地下からホテルに向かう。
『パークホテル東京』はとてもアートなホテル。
25階のレセプション階でエレベーターを出ると、今回はこんな木造の造形物が迎えてくれる。
チェックインを済ませ、ホテル内のエレベーターで部屋へ上る。
今日は、最上階の部屋を予約しておいた。
ホテルは吹き抜けになっていて、34階から見下ろすと25階のラウンジが明るく輝いている。
壁の絵は部屋ごとに全て異なっており、今日はどんな図柄なのか楽しみにして部屋に入る。
前回の部屋はマティーニだったが、今回はブラッディ・メアリー。
ここはアメニティが充実している。
シャンプー、コンディショナー等は全てTHANN。
浜離宮を見渡せる側の部屋が好きだ。
浜離宮の先には、豊洲の高層マンション群。
右に目を移すと、お台場。
フジテレビの球体のあるビル、その右手前はレインボーブリッジ。
今日は霞んでいて見えにくいが、川の対岸に見えるのは、話題の豊洲新市場。
アイスバケットとワイングラスを部屋に届けてもらい、持参したワインをセッティング。
これで彼女を迎える準備完了。
丸ビルに寄って買ってきたサラダやチーズは冷蔵庫に保管している。
彼女との待ち合わせ場所のシティセンターに向かう。
途中の日テレでは、木原さんとソラジローの天気予報が放映されている。
立ち止まって、ちょっと見学。
宮崎駿デザインの日テレ大時計を見ると・・・、いけない、もうすぐ待ち合わせ時間だ。
シティセンター地下1階の『バビーズ汐留』が待ち合わせ場所。
店の前のベンチに座り、手持無沙汰そうな彼女。
「ごめん、でも時間には遅れていないよ」と私。
「でも、私を待たせた。貴方は何時も待ち合わせの10分以上前に来て待っててくれるじゃない」と彼女。
ソラジローを見ていたとは言えないので、「君の好きなパイを選んでね」と話題を変える。
彼女は『バビーズ』のN.Y.発のパイが好きなのだ。
購入したパイを持って、『パークホテル東京』に戻る。
「今夜は最上階なのね」と、彼女もちょっと嬉しそう。
早速、冷やしておいたシャンパーニュを抜栓。
ドラピエ、ブリュット・ナチュレ、ピノ・ノワール、ゼロ・ドサ。
ピノ・ノワールの父と称されるドラピエが造る、ノン・ドサージュのブラン・ド・ノワール。
針金を外すと同時にコルクが弾け飛んでしまった。
天井にぶつかって落ちたコルクを見つめて、二人とも無言。
でも品質には問題なく、勢いのある泡立ち、熟したリンゴのような甘いアロマ。
しっかりとした熟成感を持ち、コクのある辛口。
有機栽培されたピノ・ノワール100%で造られ、瓶内熟成期間は3年。
「まさに私が好きなタイプだわ。ありがとう」と彼女に言われ、嬉しくなる。
汐留の『パークホテル東京』で彼女と過ごす素敵な夜は続きます。