銀座の『パラダイス・ダイナシティ』で彼女と過ごす楽しい夜の続き。
スプマンテ、白をグラスで飲んだ後は、赤をボトルで注文。
ボルドー右岸、サン・テミリオンのすぐ東にあるコート・ド・カスティヨンの、シャトー・プピーユ、2012年。
コート・ド・カスティヨンの土壌はサン・テミリオンと同じで、メルローの栽培に適している。
シャトー・プピーユは、ブラインド・コンテストで最後までシャトー・ペトリュスと競い合ったことで有名な、プピーユのセカンド・ワインである。
コルクの状態は良好。
品質も良く香りも良い。
シルキーで滑らか。
最初はタンニンが強く前面に出ていたが、時間と共に果実味や酸味、ミネラル感が出てきて、全体としてとてもバランスが良くなった。
ぶどうはビオロジックで栽培され、30%を一年使用の樽で、70%をステンレス・タンクで、10ヶ月熟成されている。
ぶどうは、メルロー100%。
牛リブロースときのこのブラックビーンソース。
柔らかなリブロースとしっかりとしたソースの相性が良い。
海老のパッションマヨネーズ。
南国のフルーツの甘みが効いたソースが、大きなプリプリの海老の身に良く絡んで美味い。
空心菜のスパイシー炒め、クリスピー海老みそ仕立て。
肉、海老、野菜とは、料理が出る順番が面白い。
海老みそがとても辛いが、癖になる美味しさ。
叉焼、もやし、黄ニラの上海焼きそば。
既にお腹はいっぱいなので、最後の焼きそばが少量でほっとする。
上海焼きそばは好きな料理なので、〆として嬉しい一品。
アップルマンゴープリン。
中華と言ってもシンガポールの中華なので、デザートも南国の味。
烏龍茶でいっぱいになったお腹を癒す。
「ありがとう。今夜も美味しかった」と彼女。
「バンコクもサンフランシスコも好いけど、シンガポールにも行こうね」と私。
返事の代わりの笑みは、イエスの意味なのだろうか。
店を出ると、目の前は外堀通り。
首都高越しに見える有楽町駅前のビル群が輝いている。
「少し歩こうよ」と私。
「好いわよ。お腹いっぱいだから、散歩した方が良いみたい」と彼女。
数寄屋橋方向に歩くと、目の前には今年開業した東急プラザ銀座。
銀座四丁目交差点もイルミネーションが明るく、街行く人々も何だか楽しそう。
銀座の夜は、人をワクワクさせる魔法の力を持っている。
彼女と過ごす銀座の夜は、素敵に更けていきました。