
彼女と芝公園で待ち合わせ、お店に向かう。
目的のお店は、東麻布の小さなイタリアン、『オステリア・スゲロ』。
ここは、不動産を活用した資産形成・ふるさと納税&美食酒ブログさんのご紹介。
赤羽橋交差点にほど近い、マンションが立ち並ぶ一角に店がある。

4人用のテーブルが三つとカウンターに8席のお店を一人で切り盛りするのは、オーナーシェフの佐志原佑樹さん。
実はこのお店は9月末で閉じ、恵比寿方面で11月頃に店名を変えて開店する予定なのだ。
そこで今の店の内に一度、佐志原シェフの料理を味わいたいと急いで訪問することにした。

テーブルにつくと、まずは泡。
今夜の料理はシェフのお任せコースを頼んでいる。
グラスでいただいた泡は、トレンティーノ・アルトアディジェ州のカヴィットが造る、ルネッタ、プロセッコ・ブリュット。
カヴィットは、1950年にトレンティーノに設立された生産者協同組合。
約4,500軒のぶどう栽培農家が加盟しており、その畑の面積は約5,700haもある。

泡立ちがとても良い。
白桃や熟した洋梨の甘い果実香。
適度な酸も心地よい。
さすが数々のコンクールで金賞受賞歴を持つプロセッコだ。
ぶどうは、グレッラ(プロセッコ)100%。

最初に出されたのは、スープ。
冷製茄子のポタージュ・スープ、雲丹入り。
茄子の風味を持ちながら、茄子臭さが無くとても美味い。

プロセッコをあっという間に飲み干したので、白をグラスでもらう。
三種類の白から彼女が選んだのは、アブルッツォ州のファルネーゼが造る、ファンティーニ、トレッビアーノ・アブルッツォ、2014年。
ファルネーゼはイタリアを代表するコスパ・ワインの造り手。
良心的な価格で上質のワインを生産することで定評がある。

モスグリーンを帯びた淡い黄色。
グレープフルーツ等の爽やかな柑橘系の香り。
酸味がしっかりとあるので、爽やかな辛口に仕上がっている。
ファルネーゼは今やアブルッツォ州から事業を拡大し、イタリアの多くの州でワイン生産を行っている。
ワイン・ラヴァーにはありがたい存在である。

続いて、前菜三種の盛り合わせ。
素材は何なのだろう。
ひとつずつに手間を掛けた造りをしている。

これは、なんと秋刀魚。
食べてみると、確かに秋刀魚の旨味が詰まっている。
上に乗っているのは、トマトのスフレ。

これは、鶏のパテ。
上に掛けられているのは、法蓮草のソース、そしてフルーツ・トマト。

そして豚のテリーヌ。
ニンジンの上にテリーヌが乗っているとは、逆の感じ。
食べてみると、この千切りニンジンが甘くて美味い。
佐志原シェフの料理は手間暇掛けたぶん、とても美味。
東麻布の『オステリア・スゲロ』で彼女と過ごす楽しい夜の続きは、また明日。