
ユニバーサル・スタジオからの帰り道、奈良に寄り道。
春日大社、興福寺、唐招提寺を巡った後、桜井にある『オーベルジュ・ド・ぷれざんす 桜井』に向かう。
ここは『ひらまつ』が初めてオープンしたオーベルジュ。

できたばかりの施設なので、レンタカーのナビには電話番号も地番も掲載されておらず、車一台がやっと通ることができる山道に迷い込んで往生した。
行き着くか心配する彼女を隣に乗せ、焦った挙句にやっと安着。

『ひらまつ』がオーベルジュに進出したというので、その一号店に行ってみたくなったのだ。
夏には賢島に二号店、そして秋から年末にかけて仙石原、熱海に三号店、四号店がオープンするのでそちらも楽しみだ。

オーベルジュに到着すると、ロビーでウェルカム・ドリンクが出される。
4種のジュースについて、スタッフの女性が説明してくれる。
山道で迷ったので疲れていたが、温かく歓迎され、心が和む。

彼女が選んだのはマンゴージュース。
私は、カベルネ・ソーヴィニヨンで造られたぶどうジュースを選ぶ。
冷えたジュースが美味い。
このゆったりした時間が心地よい。
このオーベルジュには9室しかない。
9室だけの、素晴らしい滞在とフランス料理を堪能できる隠れ家なのだ。

ゆっくりとジュースを楽しんでいると、チェックイン書類を持ってスタッフが現れる。
レセプションに面した中庭の右側がダイニングルーム、左側に居室がある。

チェックインを済ませると、今夜の部屋に案内される。
建物には奈良県産の杉材がふんだんに使われ、廊下を歩いていても杉の香りが心地よい。
和のテイストのオーベルジュとは面白い。

この棟には、居室が7部屋。
ドアの左右にも杉材が配されている。
ドアまで杉材ならもっと素敵だと思うが、残念ながら金属製。
安全への配慮優先なのだろう。

部屋に入ると、支配人から私宛の歓迎のお手紙。
鈴木支配人とは、先ほど挨拶を交わしたばかり。
ハイアットやウエスティンでは何時も支配人の歓迎レターを受け取っているが、やはりレターはあった方が嬉しい。

部屋は30㎡で、広すぎず狭すぎずといったところ。
室内はとても清潔で、ベッドのマットレスの硬さがとても良い。

バスルームもチェック。
バスとシャワーは分かれていないが、使い勝手は良さそうだ。
嬉しいのは、アメニティーが充実しているところ。

もうひとつ感心したのは、コンプリメンタリーのミネラルウォーターが置かれているところ。
良く見ると、ボトルには『ひらまつ』の名前が入っている。

ナイトウェアーもチェック。
バスローブの材質がとても良い。
充分な質感があり、ふんわりと柔らか。
「ね、シャワーの後はこれで寛ごうね」と私。
「ディナーで美味しいワインを飲んだら、寛ぐ暇もなく寝ちゃうと思うわ」と彼女。

「それじゃシャワーのあとはこの寝間着にする?」
「ううん、やっぱりバスローブにする」
バスローブにも寝間着にも『ひらまつ』の名前とロゴが入っている。
ちょっと休んだら、着替えてディナーに行くとしよう。
奈良の『オーベルジュ・ド・ぷれざんす 桜井』で彼女と過ごす素敵な夜の続きは、また明日。