神田駅北口を出て、地図を頼りに指定された店に向かう。
地図によると、この路地の奥に店があるはずだ。
路地を入った時はちょっと心配したが、なかなか小奇麗な店である。
幹事によると、美味い日本酒と蕎麦を味わうことができるとのことだ。
先に来ていた友人たちと、これは美味い、いやこれが良い、と酒談議に花が咲く。
飲兵衛にとって、楽しい時間。
おや、箸置きがピーナッツだ。
ビールのお供に食べてしまったら、箸を置く場所が無くなってしまった。
仕方が無いので、小皿の上に置くことにする。
杓文字に付けられた練り物が美味い。
ビールと共に美味しくいただく。
このわた、生シラス、サメの軟骨。
これはもう、日本酒のアテだ。
急いで日本酒を出してもらう。
佐賀県鹿島市の富久千代酒造が醸す、鍋島三十六萬石、特別純米酒、クラシック。
人気の鍋島は最近入手難。
ようやく入荷した一升瓶をまるごと出してもらった。
鍋島を初めて飲んだのは佐賀空港のレストラン。
それ以来好きになり、鍋島を常に置いている日本橋の鮨屋、『蛇の市本店』で良く飲んでいる。
クラシックは、通常の特別純米酒とは異なる酵母を用いたもの。
よりクラシカルな味わいなのだそうだ。
言われてみると、少し香りが控え目なようだ。
口に含むと、口腔内に甘味を含んだ米の旨味が広がる。
美味し酒である。
友人たちと過ごす神田の楽しい夜は続きます。