
彼女と過ごす、お台場の『グランパシフィック・ル・ダイバ』の夜の続き。
ルーム・サーヴィスで頼んだグラスとアイス・バケットが届くと同時に、彼女が到着。
「早かったね」
「うん、仕事を途中で切り上げて来ちゃった」
そんなことをして大丈夫かと心配すべきなのだろうが、嬉しくなる。
シャンパーニュは充分に冷えた状態で持ってきたので、早速抜栓。
ニコラ・フィアット、ブリュット、グラン・レゼルヴ。
私が好きなメゾンのシャンパーニュだ。
創設者が現存する唯一のメゾンであり、フランス国内の販売量No.1のメゾンである。
コルクにも名前が刻印されている。
ミュズレのデザインはシンプルだが、濃緑に金の色使いが美しい。
既に持っているはずだが、一応コレクションに加えておこう。
勢いのある泡立ち。
色は透き通った金色。
香りは濃厚な熟した果実。
柑橘類や洋梨、桃の香りも。
強い熟成感、重くて複雑なストラクチャー。
「美味しい。私の好きなタイプ。黒ぶどうの比率が高いようね」と彼女。
「その通り。ピノ・ノワール40%、ピノ・ムニエ35%、シャルドネ25%だから、黒ぶどうが75%だね。瓶内熟成期間は36か月なんだよ」
今夜のシャンパーニュは当たりだ。
ルーム・サーヴィスに頼んで持ってきてもらった皿に盛り付けることにする。
生ハムは、カルディの切り落としパック。
これは美味くてお得なのだ。
チーズは、フランスのフレッシュ・フロマージュ、ブルサン・ペッパー。
そのまま食べても料理に使っても美味しい、定番チーズである。
もうひとつは、ドイツのブルー、ベルガーダ・エーデルピルツ・ピカンテ。
エーデルピルツとは青カビのこと。
ふすま入りのクラッカーを買いたかったが無かったので、香料、着色料不使用のものを選んだ。
枚数はたっぷり入っているが、ブルサンとブルーに合わせると一箱食べてしまい、お腹がいっぱいになってしまう。
でも今夜は時間がたっぷりあるので大丈夫。
サラダは、シェフの気まぐれサラダを注文。
どんな”気まぐれ”かと興味があったが、届いてみるとヴォリューム満点のサラダ。
茹で卵、海老のフリット、鶏のから揚げ、チェダーチーズが付いている。
シャンパーニュのお共にもなる嬉しい”気まぐれ”。
野菜の上に色々な具材が乗った料理を取り分けて、見た目を綺麗に盛り付けるのは至難の業。
彼女はパプリカが苦手なので、彼女の皿にはパプリカを盛っていない。
お台場の『グランパシフィック・ル・ダイバ』で彼女と過ごす楽しい夜の続きは、また明日。