三種類目のロゼは、ミラヴァル、ロゼ、コート・ド・プロヴァンス、2014年。
これも南フランスのワインである。
ミラヴァルは歴史ある建造物で、昔は修道士の宿や王族の家として使用され、その後14世紀に貴族の館として登録されている。
1970年にはジャズ・ピアニストのジャック・ハーシェが所有者となり、ピンク・フロイド、スティング、シャーデー等のミュージシャンがここでレコーディングを行ったとのことだ。
今はブラッド・ピット、アンジェリーナ・ジョリー夫妻が別荘として所有し、ワイン造りはペラン家に委託しているのだ。
ペラン家については前回の記事に書いているので参照願いたい。
今まで飲んだ三種類のロゼの中では、彼女はミラヴァルが一番好きだとのこと。
私の右隣の美しい女性もミラヴァルが好きとのことなので、使われているぶどうについて説明する。
でも、左隣に彼女が居るので長話にならないように気を付ける。
ところが彼女は左隣の欧州人の男性と楽しそうに話している。
ちょっと度量が狭いとは思いながら、二人の話に割り込んでしまう。
ところでミラヴァル・ロゼのぶどうは、サンソー、グルナッシュ、シラーとロール、つまりヴェルメンティーノ。
旨味のある白身魚であり、ワインにも良く合う。
4種類目のロゼは、最初に飲んだラ・ヴィエイユ・フェルムと同じ造り手、南ローヌのファミーユ・ペランの、タヴェル、2013年。
ラ・ヴィエイユ・フェルムがデイリー・ワインのシリーズなのに対し、このタヴェルは上級のクリュ・シリーズに属している。
ラ・ヴィエイユ・フェルム、ミラヴァル、タヴェルと、ペラン家が造るロゼを三種類も飲むことになる。
普段はあまり飲まないロゼだが、桜の季節には辛口のロゼが嬉しい。
そして同時に複数のロゼを飲むと、味や香りを比較出来るのも楽しいものだ。
ステンレス・タンクで12時間マセラシオンされている。
豊かな果実香を持ちフルーティだが、舌の上で転がすとしっかりとした熟成感を持ち力強い。
クリュ・シリーズに属すだけのことがあると納得。
セパージュは、グルナッシュ60%、ムールヴェードル30%、サンソー10%。
ミラヴァルのボトルの陰や、タヴェルのボトルの遠景に主催者のサリーが見え隠れしている。
ワインだけでなく、次回の記事では彼女にも登場してもらおう。
ハラミ肉の英語は、Beef Skirt。
言われてみるとそうかと思うが、普通には知らない単語だ。
結構飲んだが、ワインはまだまだある。
彼女と過ごす南青山の『ポルトゥス』での楽しいワイン会の続きは、また次回。