『ブラッスリー・ポール・ボキューズ銀座』で彼女と過ごす素敵な夜の続き。
アペリティフと前菜に続き、白ワインが出される。
今夜の白ワインは、アルフォンス・メロのレ・ペニタン、シャルドネ、2008年。
アルフォンス・メロはサンセールで16世紀初頭から約500年、19代にわたってぶどう栽培とワイン造りを行う名門で、サンセール最大の生産者である。
このレ・ペニタンは、ブルゴーニュのジャンテ・パンシオとアルフォンス・メロのコラボ・ワイン。
サンセールとブルゴーニュの間にあるコトー・シャリトワという場所にワイナリーを開き、ピノ・ノワールをジャンテ・パンシオが、シャルドネをアルフォンス・メロが担当している。
そして出来上がったワインは半々ずつそれぞれのエチケットで、レ・ペニタンの名前で販売されている。
色合いは綺麗な黄金色。
口に含んで驚いた。
2008年ヴィンテージなので熟成が進み、まるでムルソーのような素晴らしいボディのシャルドネに仕上がっている。
豊かな果実味、熟成感、しっかりとしたミネラル、そして複雑でリッチなボディ。
ぶどうはビオロジックで栽培され、90%はステンレスタンク、10%は新樽で、シュールリーで発酵が行われている。
あまりに美味しいので、彼女も私も三杯も飲んでしまった。
アペリティフも三杯飲んでいるので、今夜は少しピッチが早すぎるようだ。
白に合わせた料理は、鰆の瞬間燻製ポワレ、焦がしバターソース、アーティチョークのバリグール風。
鰆とアーティチョーク、まさに春の味わいだ。
赤ワインもアルフォンス・メロが造る、サンセール・ルージュ、ラ・ムシエール、2010年。
珍しい、サンセールの赤である。
ぶどうはピノ・ノワール。
メロが当初から所有していた畑がこのラ・ムシエールで、サンセールの白を生み出すソーヴィニヨン・ブランと、赤を生み出すピノ・ノワールが栽培されている。
メロはサンセール最大の58haの畑を所有しているが、その内34haをラ・ムシエールが占めている。
色合いは想像していたよりも濃い。
口に含むと、しっかりとした果実味、酸、タンニンを感じる。
冷涼なサンセールのピノ・ノワールとは思えない、骨太のボディをしている。
先に紹介したとおり、メロはブルゴーニュのジャンテ・パンシオとジョイントでコトー・シャリトワでもピノ・ノワールを造っている。
ジョイント・プロジェクト、レ・ペニタンのスタートは2006年。
一方、メロが自身がピノ・ノワールに挑戦し始めたのは1995年のこと。
それだけラ・ムシエールの方が、ぶどうの樹齢が高いと言うことのようだ。
赤に合わせた料理は、大山鶏胸肉の低温ロースト、ソース・シュープレーム、腿肉のラッケと春野菜のエチュベを添えて。
柔らかい胸肉、そして香ばしく焼かれた腿肉の組み合わせが美味い。
添えられているアスパラガスは香川県産で、”讃岐の目覚め”という名前なのだそうだ。
銀座の『ブラッスリー・ポール・ボキューズ』で彼女と過ごす楽しい夜の続きは、また次回。