今夜は久し振りに、『ブラッスリー・ポール・ボキューズ銀座』で彼女と待ち合わせ。
二人で行くお店で、彼女が一人で迷わずに行くことができるところは幾つかしかない。
だから大抵はどこかわかりやすい場所で待ち合わせ、二人揃ってお店に行くことになる。
もう少し店の場所を覚えてもらいたいとも思うが、「何時も貴方と一緒に行くのだから覚える必要は無いでしょ」と言われると悪い気はしない。
『ブラッスリー・ポール・ボキューズ銀座』はプランタン銀座の隣、マロニエゲートにあるので、彼女も迷わずに行くことができるのだ。
何時ものように待ち合わせ時間の10分前に店に到着し、彼女を待つ。
店の支配人が私達の席に彼女を案内してくれる。
席を立ち、彼女の椅子を引いて待ち、彼女が着席すると私も腰を下ろす。
早速アペリティフで乾杯。
今夜のアペリティフは春の特別仕立てで、エルダー・フラワーのシロップ、オレンジ・ジュースとスパークリング・ワインで作られている。
エルダー・フラワーの和名はセイヨウニワトコで、粘膜の浄化、利尿・発汗作用を持ち、風邪やインフルエンザ、鼻炎や花粉症の症状緩和効果がある。
今夜のアペリティフに使われているスパークリング・ワインは、ヴーヴ・アンバルのクレマン・ド・ブルゴーニュ、ブリュット、ミレジム、2013年。
昨年飲んだ時は2012年ヴィンテージだったが、今年は2013年に切り替わったようだ。
ヴーヴ・アンバルはアンバル未亡人が創設したクレマン・ド・ブルゴーニュ専門のメゾンで、クレマン・ド・ブルゴーニュの始祖と言われている。
シャンパーニュ方式で造られており、私達も良く飲む美味いクレマンである。
そしてエルダー・フラワー・シロップは、オーストリアのダルボの製品。
ダルボは1879年創業の家族経営の会社で、インスブルックの東30kmほどのところに居を構えている。
ジャム、蜂蜜、フルーツシロップを製造するオーストリア最大の食品加工会社なのだ。
エルダー・フラワーはオーストリアではとてもポピュラーで、「庶民の薬箱」と呼ばれているそうだ。
因みにエルダー・フラワーは英語名で、ドイツ語名はホルンダー・ブリューテン。
烏賊と海老がプリプリで美味い。
春らしい一品だ。
順序が逆になったが、今夜のワインと料理について説明してくれるのは、ソムリエの大友さんと料理長の木下さん。
お二人の説明を聞くと、とても勉強になる。
そして料理もワインも一層美味しくなるのだ。
銀座の『ブラッスリー・ポール・ボキューズ』で彼女と過ごす素敵な夜の続きは、また次回。