お昼ご飯を食べる暇がなかったため、早めの夕食をとることにした。
銀座をぶらぶらして店を探す。
行きつけの店はまだどこも開店していない。
ちょっと銀座を離れた場所で、素敵な立て看板を見付けた。
周りにあまり店が無い場所なので、昆虫のようにこの明かりに引き寄せられたのだ。
そして店に近づくと、今度は美味しそうな香りに惹き付けられた。
そして決め手は、この立て看板。
なんと17時~19時30分の間、ボトルワインが半額、ハウスワインのグラスが280円と書かれているではないか。
でもよく見ると、ボトルワインの文字の前に小さく”指定”と書かれている。
高価なワインが半額なのではと考えていたが、実際にはハウスワインのボトル(白・赤)、サルヴァトーレ・クオモの名入りボトル(白・赤)の4種類と、スパークリングが1種類。
つまり、『サルヴァトーレ・クオモ』直輸入と思われる安価なボトルが、更に半額になるのだ。
他の価格の高いワインは輸入代理店からの仕入れなので、半額にすると利が残らないのだろう。
ちょっと寒い気もするが、スパークリングを選択。
そこで、席はピッツァの窯に一番近いカウンター席を選んだ。
ヴェネト州のボスコ・デイ・チルミオーリの製品で、ぶどうはピノ・ビアンコ。
グラスに注ぐと、泡立ちはとても良い。
でも泡が少し大きく、泡の持続性は短い。
価格も考え合わせると、シャルマ法で生産されているのだろう。
香りはほのかに甘いフルーツを感じるが、味わいは爽快な辛口。
炭酸飲料のようにどんどん飲めてしまうのでアルコール度数をチェックしてみると、11度とちょっと低め。
チーズを齧りながらワインを飲み、頼んだ料理の到着を待つ。
気の利いたワインのお供が嬉しい。
カウンターの上には、大きな生ハムやニンニクが吊るされている。
見ているとプロシュートも食べたくなってしまう。
一人で食べるのに量が丁度良い。
全店共通メニューから選んだが、輪切りにしたオリーブが入っているところが、いかにもピッツェリア。
共通のメニューではなく、手書きの今夜のお薦めから選んだ。
これがなかなか美味い。
これも手書きの今夜のお薦めから選んだ料理。
いろいろキノコのソテー。
冷たい料理が続いたので、この熱々のキノコが一層美味く感じる。
それにしても、今夜の前菜は全て野菜料理。
でも、目の前でどんどん焼かれるピッツァを見ていると、ここではやはりピッツァを食べるべきだと思い直す。
ナポリ・ピッツァと言えば、一番ベーシックなマリナーラが好きだ。
でも席の前に貼っているこの案内を見て、マルゲリータを食べることにした。
ここで使用しているモッツァレラは、モッツァレラ・ディ・ブーファラ・カンパーニャ。
つまり本物のカンパーニャ州の水牛のモッツァレラを使っているとのことなので、モッツァレラを使ったマルゲリータを注文したのだ。
ナポリ・ピッツァは生地が薄いので、一人でも一枚を食べきることが出来る。
ちょっと食べ過ぎたけど、今夜も楽しい東銀座の夜でした。