今夜は彼女と、丸ノ内で待ち合わせ。
場所は、ブリック・スクエアの『マルゴ』。
ブリック・スクエアは、三菱一号館と丸の内パークビルの間にある都会のオアシス。
そして彼女が一人で迷わずに行くことができる、数少ない場所。
何時ものように、私が待ち合わせ時間の少し前に着き、彼女を待つ間に今夜のワインを選ぶ。
彼女が到着すると、まずは白ワインで乾杯。
乾杯用に選んだワインのぶどうは、彼女が好きなソーヴィニヨン・ブラン。
フランスのロロン・エ・フィスが造る、ソーヴィニヨン・ロロンである。
ロロンはボージョレを中心にフランス各地のワインを手掛けるネゴシアン。
ブルゴーニュを代表するネゴシアンであるルイ・ジャドの筆頭株主としても知られる。
このソーヴィニヨン・ブランはラングドックで造られたものだが、柑橘系の爽やかな香りに酸が心地よい、素晴らしい出来栄え。
ブラインドで飲めば、ラングドックではなくロワールだと思ってしまいそうだ。
彼女の為に、彼女が大好きなオリーブを頼んでおいた。
「この白、好いわね」と言いながらオリーブを美味しそうに食べる彼女を、嬉しそうに眺める私。
今は私が海外で勉学する身なので、彼女と会うのは久し振りなのだ。
今度はロワールのドメーヌ・アンドレ・ヌヴが造る、サンセール、レ・ロング・ファン、2013年。
ドメーヌ・アンドレ・ヌヴは、ロワールのサンセールに12haの畑を保有する、小規模な生産者。
サンセールらしさを体現したソーヴィニヨン・ブラン造りに定評がある。
色合いはかなり淡いレモンイエロー。
鼻を近づけると、柑橘系の花の香り。
シレック土壌で造られたソーヴィニヨン・ブランは、乾いたミネラル系のニュアンスを持ち、酸も活き活きしている。
醸造にはステンレス・タンクを用い、ぶどうの自然な果実味を活かしているそうだ。
「最初のソーヴィニヨン・ブランも美味しかったけど、やはりサンセールは特別ね」とは彼女の感想。
サンセールには、海の幸のサラダを合わせる。
海老、帆立、烏賊等の食材は、辛口のソーヴィニヨン・ブランに良く合う。
彼女と過ごす丸の内ブリック・スクエアの『マルゴ』での楽しい夜の続きは、また次回。