丸の内のブリック・スクエアにある『マルゴ』で彼女と過ごす素敵な夜の続き。
今夜は飲むピッチが早いようだ。
白を二杯飲んだ後は、赤を注文。
普段はあまり飲まないぶどう品種のワインを飲んでみることにする。
サン・シニアンのドメーヌ・ド・カンビスが造る、レ・ジャルダン・シュスパンデュ、2011年。
ぶどうはグルナッシュ。
ドメーヌ・ド・カンビスは2002年創設の若いドメーヌで、2004年からドメーヌ元詰めを開始している。
保有する畑は13ha、家族経営の小規模なドメーヌである。
ドメーヌを運営するのは母と娘。
女性が造り出す柔らかで繊細なワインとして知られている。
飲んでみると、確かに繊細だ。
グルナッシュとは思えない、と言えば失礼になるが、上品な味わいをしている。
生産量が少ないドメーヌだが、価格帯もリーズナブルであり、日本でも人気となりそうだ。
料理はマルゴのサラダを注文。
その時々によってトッピングが異なるが、今夜はプロシュートがたっぷりと載せられている。
だからサラダと言っても、食事中にワインに合わせることができるのだ。
何時もとは順番が逆で、白、赤と飲んだ後に、泡を注文。
『マルゴ』の名を冠したスパークリングで、その名もマルゴ。
中身はメゾン・アンテッシュが造る、クレマン・ド・リムーである。
細かな泡立ちを持ち、切れのある辛口だ。
セパージュは、アンテッシュのオリジナル・ワインを参照すると、シャルドネ70%、シャナン・ブラン20%、モーザック10%のようだ。
ぶどう栽培はリュット・レゾネ(減農薬農法)で行い、デコルジュマンの前に最低18か月間と言う長期熟成を行っている。
バブルをあしらったMARUGOのロゴ入りのエチケットが可愛い。
ここの常連客のほとんどが、まずはこのMARUGOを飲んでいるようだ。
メゾン・アンテッシュは、ラングドック地方の西部、リムーに本拠地を置く家族経営のメゾンで、現在の当主は6代目である。
生産量は家族経営としては大規模で、年間93万本のワインを出荷している。
丸の内のブリック・スクエアにある『マルゴ』で彼女と過ごす楽しい夜は、まだ続きます。