今夜は千葉中央で一人ご飯。
家に帰って夕食をとる予定だったが、用事が長引き、お腹が空いたので食べて帰ることにした。
選んだお店は、『アクア・エ・スオロ』。
店構えは、まさにイタリアン。
木の板に書かれた名前で、ここが目的の店であることを確認する。
店内はリストランテでもピッツェリアでもなく、トラットリアと言った感じ。
今夜のおすすめ料理とグラス・ワインが大きな黒板に書かれている。
さて、今夜は何を食べようか。
一人なので、ワインはボトルではなくグラスで何種類か飲んでみようと思う。
お店のオーナーとグラス・ワインの相談をしていると、「これを飲みながら選んでください」と、グラス・ワインのサーヴィス。
ワイン談議に花が咲きワイン選びに時間が掛かりそうだったので、オーナーが気を利かせてくれたのだ。
こんなちょっとした気遣いが、初めて訪れたお店の居心地を良くしてくれる。
イタリア、トレンティーノ・アルト・アディジェ州のグルッポ・メッツァコロナが造る、トロイ、ソーヴィニヨン・ブラン、ヴィニェティ・デッレ・ドロミティ、2013年。
トレンティーノのワインを飲むのは久し振り。
トレンティーノ・アルト・アディジェ州のワインはイタリア語かドイツ語表記だが、このワインは裏のエチケットの説明書きに英語が使われている。
と言うことは、輸出用にデザインされたボトルのようだ。
柑橘系の香り。
口に含むと桃やパイナップルのニュアンス。
酸は控えめだが、ミネラル感はしっかりとある。
フレッシュで爽快なソーヴィニヨン・ブランだ。
これはスターターとして、とても良い。
オーナーのご配慮に感謝。
最初にサラダを食べるのは、ダイエットの王道。
色々食べたいのでスモール・サイズで頼んだが、それでも充分なヴォリュームがある。
次のグラス・ワインは、ジャン・クロード・マスのシャルドネ、レゼルヴ、2013年。
え、ここはイタリアンでは?
オーナー曰く、美味くてリーズナブルな価格で手に入るワインがあれば、フランス産でもカリフォルニア産でも置いているのだそうだ。
ワイン・ラックを覗くと、ケンゾーのアサツユやシャトー・カロン・セギュールもあるし、アルマヴィーヴァやオーパス・ワンまで置いている。
アルマヴィーヴァは、チリでコンチャ・イ・トロとバロン・フィリップ・ド・ロートシルトがジョイントで造る素晴らしいワインで、名前はモーツァルトの「フィガロの結婚」に出てくるアルマヴィーヴァ伯爵に因んでいる。
そして日本酒の獺祭も各種揃えられている。
そこで、獺祭の名前の元となった故事と、旭酒造所在地の地名(岩国市周東町獺越)などをひとしきりご紹介してしまう。
余談が長くなってしまったが、ジャン・クロード・マスは今を時めくラングドック・ルーションの人気醸造家。
このシャルドネはブルゴーニュのものとは異なり、果実味の凝縮感が半端でなく、ラングドック・ルーションの太陽の恵みを感じる。
色合いも輝く黄金色で、南国系の果実や桃、熟した洋梨の香りを持つ。
口に含むと素晴らしい凝縮感を持ち、樽香やヴァニラ香も心地よい。
さすがジャン・クロード・マス、重厚だが切れの良い辛口に仕上がっている。
ブログへの顔出しをお願いしたところ、「エッ・・・、」とちょっと恥ずかしそうな顔をされた。
まさにその瞬間を撮影してしまった。
ワインに愛情を持たれている方との話は楽しい。
話が弾み、また新しいボトルを持って来られて、抜栓。
これで三本目を開けたことになる。
『アクア・エ・スオロ』での楽しい夜は、まだ続きます。