韓国庶民の味、ヘジャンクッ | ワインは素敵な恋の道しるべ

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今夜は何時もとは趣向を変えて、私が好きな韓国のB級グルメのご紹介。


まずは、ヘジャンクッ。

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ヘジャンクッとは、二日酔いさましのスープという意味。


飲んだ後の深夜に食べても良いし、深酒をした翌朝に食べるのも良い、酒好きの庶民の味方である。


ソーロンタンやヘジャンクッのお店では、ペッチェ・キムチ(白菜キムチ)やカクツゥギ(大根キムチ)の壺がテーブルに置かれている。


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この壺から好きな量を皿に取り、ハサミで一口大にジョキジョキ切るのだ。


好きな量だけ食べることができるので太っ腹のように見えるが、出されたキムチを平気で残す文化の韓国では、食べたい量だけ皿に取るこのシステムは残飯を減らすためには合理的なのかもしれない。


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ヘジャンクッが到着した。


この店ではクツクツに煮立った鍋をそのままテーブルに置くので、木のテーブルの表面は黒く焦げている。





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このお店のヘジャンクッのお供は、この三品。


漬けダレ、刻んだ青唐辛子、そしてニンニクの酢漬け。


ニンニクも酢漬けにすれば臭くない。


この青唐辛子はあまり辛くない。


このタレに工夫をして食べるのだ。


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ヘジャンクッには色々な種類があり、ここのヘジャンクッは正確に言えば牛の血の塊を入れたソンジクッ。


血の塊以外に、牛の第三の胃袋、センマイが入っている。


牛肉が入ったものもあるが、ソコギ(牛肉)ヘジャンクッと言わないと出てこない。


スープは真っ赤だが見た目ほどには辛くなく、味わいは濃厚。


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そして勿論、血の塊、ソンジが入っている。


臭みは無く、ゼラチン質のようなプリっとした柔らかな食感を持っている。


初めて食べたときは、見ただけで食傷気味になったが、今では美味しく食べている。


なにより健康に良さそうなのが嬉しい。


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更に健康に良いのが、エゴマの実。


テーブルに置かれているエゴマの実を粗挽きにした粉を漬けダレにたっぷりと入れるのだ。




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そして刻んだ青唐辛子も少し入れ、更にラー油を掛ける。


ラー油を入れるかどうかは個人の辛さの好み、と言うより辛さへの耐性によって加減することになる。


青唐辛子は石鍋本体に入れても良いが、それではスープ全体がとても辛くなって調節が利かなくなるので、私はタレの方に入れている。


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タレが完成したら、ぐつぐつと煮えたぎる石鍋から肉を取り出し、タレにつけて味わう。


これは美味い。


スープも味がしっかりと付いているので、ご飯がいくらあっても足りなくなってしまう。


熱いスープと唐辛子の辛さのお陰で身体はポッカポカ。


この料理、消化が良いので胃にもたれることが無い。


冬に最適な韓国庶民の味でした。