今夜は良いボルドーを飲みたくなった。
セラーから取り出したのは、シャトー・ラグランジュ、2006年。
サン・ジュリアンに本拠地を置き、メドック格付け第三級のグラン・クリュ。
数年前に購入し、セラーで寝かせておいた。
シャトー・ラグランジュは、17世紀には存在していたという古い歴史を持つ。
19世紀には繁栄を極めていたが、その後所有者が転々と変わり、荒廃していた。
そのシャトーを甦らせ、更に発展させたのはサントリーである。
サントリーがシャトーを購入したのは1983年。
それ以来徹底した改革を実施し、品質が格段に向上した。
117haのぶどう畑を所有し、その内113haで赤用のぶどうを栽培している。
ボトリングされて 年経つが、コルクに疲れは全く見えない。
コルクにはシャトーの名前だけでなく、ボルドー、サンジュリアンのグラン・クリュであり、シャトー元詰めであることが刻印されている。
キャップシールにも情報がしっかり書き込まれている。
ミュズレなら収集するところだが、すぐに変形してしまうキャップシールは収集に向かない。
写真だけ撮っておくことにする。
これが上質のボルドー、という品格。
カシス、ブラックカラント等の黒い果実の香りを持ち、バニラも感じる。
良いオーク樽を使っているのだろう。
針葉樹の葉や腐葉土のニュアンスもある。
タンニンはシルキーでまろやか。
最近はイタリアやアメリカのワインを飲むことが多いが、時には伝統的な造りのボルドー、グラン・クリュも良いものだ。
今夜も楽しいお家ワインでした。