
今夜は好きなカリフォルニアのワイナリーのワインを抜栓。
テッラ・ヴァレンタイン、ピノ・ノワール、2006年。
テッラ・ヴァレンタインのワインは、私のブログではナカイ・ヴィンヤードやダリオッシュと並んで常連ワインのひとつ。
でもピノ・ノワールは初めての登場。
随分以前に購入し、飲まないままセラーで眠っていた。
と言うのは、彼女はピノは基本的にブルゴーニュしか飲まず、アメリカのピノではボン・フレール位しか飲むに値しないと考えているからだ。
テッラ・ヴァレンタインについては何度も書いているので簡単な記述に留めることにする。
テッラ・ヴァレンタインのワイナリーは、ナパ・ヴァレーの西側、スプリング・マウンテンの山奥にあり、中世の城のような美しいシャトーはナパの秘宝と呼ばれている。
一度訪れたいワイナリーだ。
間違ってボトルをどこかにこすりつけてしまい、エチケットを汚してしまった。
エチケットを良く見ると、ソノマのロシアン・リヴァー・ヴァレーと書かれている。
そう、テッラ・ヴァレンタインのピノ・ノワールの畑はロシアン・リヴァー・ヴァレーにあるのだ。
ロシアン・リヴァー・ヴァレーと言えば、つい先日ご紹介したナカイ、ピノ・ノワールもロシアン・リヴァー・ヴァレー産だ。
ロシアン・リヴァー・ヴァレーの冷涼な気候が、ピノ・ノワールの栽培に適しているのだろう。
表面のエチケットにも、そして裏面にもトレードマークの弓を射る人とハートのマークが入っている。
愛する人の心を射止める、ロマンチックなワインである。
抜栓しようとキャップシールを切り取ると、コルクの上部にこんなマークが刻印されていた。
日本酒の試飲グラスの底にあるマークのようだが、この真ん中にコルクスクリューを突き立てろということなのだろうか。
コルクの状態は極めて良好。
香りも良いし、濡れ具合も適当である。
コルクにはワイナリー名が刻印されている。
そしてアメリカのワインらしく、ネットのアドレスと電話番号が入っている。
でも、弓を射る人の刻印が無い。
この前飲んだカベルネ・ソーヴィニヨンのコルクには美しいトレードマークが入っていたのに、これはどうしたことだろうか。
切り取ったキャップシールには、黒字に金文字でテッラ・ヴァレンタインと書かれている。
特別なデザインではないが、品の良さを感じるキャップシールである。
グラスに注ぐと、結構色合いが濃い。
むむ、これは彼女がピノではないという"カリフォルニアのピノ"なのだろうかと一瞬不安が横切る。
恐る恐る口に含むと・・・、旨い。
ブルゴーニュのピノと比べるからいけないのであって、カリフォルニアのピノはこれはこれで旨いのだ。
ベリー系のフレーヴァーを持ち、しっかりとしたタンニンと酸が付いている。
ストラクチャーもなかなか複雑で好感が持てる。
フレンチ・オークの樽を用い、シュール・リーで熟成させている所以だろう。
この日使ったコルク・スクリューは、テッラ・ヴァレンタインのオリジナル・グッズ。
カッターがナイフではなく、ボトルの首を挟み込んでくるっと回せば切れるようになっているので、キャップシールを綺麗に切り取ることができる。
ついでにご紹介すると、これがダリオッシュのオリジナル・コルク・スクリュー。
横から見ると、オレンジのオウムのように見える。
上から見ると、ちゃんとダリオッシュの名前が入っている。
ダリオッシュを飲む時には、もちろんこのコルク・スクリューを使っている。
そうだ、今度中井さんにもオリジナル・コルク・スクリューを作っていないか聞いてみよう。
カリフォルニアの旨いピノ・ノワールを味わった、今夜も楽しいお家ワインでした。