銀座のイタリアン、『シルベラード』で彼女と過ごす楽しい夜の続き。
白ワインのボトルを飲み干した後は、赤ワインを抜栓。
支配人に好みを伝え、ボトルを三本選んでもらった。
その中から選択したのが、トスカーナのモンテポラーニが造る、キャンティ・クラッシコ・リゼルヴァ、イル・カンピテッロ、2011年。
モンテポラーニの畑は、キャンティ・クラッシコ地区でも一番標高が高い場所にある。
この畑とセラーは998年から存在していることが知られており、その時の所有者はウーゴ男爵(バロン・ウーゴ)。
口に含むと、熟成感と凝縮感がとても強い。
完熟した果実の香りやスパイスの香りを持ち、酸とミネラルも併せ持つ。
タンニンは強いが滑らかで、上質のフルボディだ。
セパージュは、サンジョヴェーゼ90%、カナイオーロ7%、コロリーノ3%。
平均樹齢は42年で、ぶどうの栽培には2003年からはビオロジックを取り入れている。
長さも弾力も充分。
やはり良いワインは良いコルクを使っている。
マヨルカ黒豚のグリリアとオレガノ香る豚ピュレ、クスクス添え。
強い赤ワインにも良く合って美味い。
そしてドルチェは、ナポリ菓子「ババ」とカシスのジェラート、宮崎産ドライフルーツ。
今夜は皿数が随分多かったのでお腹はもういっぱいだが、彼女は美味しそうに食べている。
私と違って彼女はとてもスリム。
どうすればそんな体型を維持できるのか、何時も不思議に思っている。
今夜の中原総料理長の料理は素晴らしかった。
何時もはアラカルトで頼んでいるが、お任せで食べるのも良いものだ。
ところでコーヒーに添えられているのは、スペイン東北部、ナバラ・パンプローナにある『ドス・カフェテラス』が作る、コーヒー味のキャラメル。
1886年から続く、伝統の味である。
口に含むと簡単に崩れ、甘い味が口いっぱいに広がる独特の食感を持っている。
包装紙にも書かれているとおり、完全な自然食品なのだ。
彼女と過ごす、銀座『シルベラード』での楽しく素敵な夜でした。