セラーに入っているグレッグ・ノーマンの最後のボトルを飲むことにした。
一時期は10本以上がセラーに常時入っていたが、メルシャンがキリンに買収され、グレッグ・ノーマン・エステートとの代理店契約を打ち切って以来、減る一方となっていた。
そして最後に残っていたのが、グレッグ・ノーマン・エステート、シラーズ、ライムストーン・コースト、2000年。
既に15年近くの熟成期間を経ている。
2000年から2008年までのヴィンテージを保有していたが、どのくらいの熟成に耐えられるのか試すために、一番古い2000年を残しておいたのだ。
ボルドーやブルゴーニュの銘醸ワインを除けば、10年以上の熟成に耐えられるものは多くない。
タンニンは8年を過ぎると落ちてしまうので、酸と果実味がよほどしっかりしていないと劣化してしまうのだ。
エチケットにはグレッグ・ノーマンのトレードマークのシャークの絵が描かれている。
そしてヴィンテージの下には、彼のサインが入っている。
ゴルファーには垂涎の的のワインである。
グレッグ・ノーマン・ブランドには、スパークリング、カベルネ・メルロー、シャルドネがあるが、やはりシラーズが秀逸。
15年の時を経て、どんな変化を見せているか楽しみでもあり、不安でもある。
香りにも、プラムやブラックチェリーの甘い果実香が健在。
口に含むと、驚いたことにダークチョコレートやカカオのニュアンスを持ち、スパイシーさも残っている。
元々酸やタンニンは強い方ではないが、しっかりとした果実味と熟成感を感じることができる。
これは嬉しい驚きだ。
輸入元のメルシャンで直接購入後、私のセラーで静かに10年以上寝かせておいたので、上手く熟成を重ねることができたようだ。
大好きなグレッグ・ノーマンのバック・ヴィンテージを楽しんだ、美味しいお家ワインでした。