都内の秘密の場所で行われた、『カンナの秘密のワイン・パーティ』の続き。
最初に出されたワインには、彼女は不満足。
もっと熟成感があり、タンニンと果実味の強い赤が飲みたいと言う。
それを聞いてピーロートの方が、「貴女のためにもっと良いワインを持ってきていますよ」、とテーブルの下から今夜のリストに載っていないボトルを取り出してくれた。
アルゼンチンのボデガス・ヴィニャード・パスカル・トソ、カベルネ・ソーヴィニヨン、メンドーサ、2013年。
イタリア、ピエモンテ州出身のパスカル・トソが1880年にアルゼンチンに移住したことに始まる、歴史あるワイナリー。
カベルネの力強さを充分に持ち、樽香も心地よい。
「これなら大丈夫」と彼女の評価も上々。
他の参加者の皆さんはリストのワインを飲まれているので申し訳ないが、私たちはこのカベルネに加え、更に新しいワインも抜栓してもらう。
この蕪のブラン・マンジェは絶品。
他の料理もお菓子かと思うような可愛らしさ。
でも口に入れると、いずれもしっかりとした味を持つ素晴らしい前菜。
観て楽しく、食べて美味しい料理の数々に感激。
そして量も充分すぎる位に出される。
新しい料理が出されるたびに、その意匠の素晴らしさと盛り付けの美しさに、思わず写真を撮りたくなる。
早く食べたいと思っても、皆さんの写真撮影が終わるまで盛り付けを崩してはいけないのだ。
彼女はソファーに優雅に座ったまま、あれを食べたい、これも素敵、と指差す。
そして料理を皿に取り分けて私たちの席に持ってくるのは、私の仕事。
その間に写真も撮っているので、結構忙しい。
この色遣いが素晴らしい。
食べずに眺めていたいような美しさ。
これも今夜のリスト外で、ピーロートの方が出してくれたもの。
リチャード・ハミルトン、マクラーレン・ヴェイル、シラーズ、2012年。
リチャード・ハミルトンがイギリスからオーストラリアに渡ったのは1837年、それがこのワイナリーの始まり。
このシラーズはさすがに美味い。
ここまで、かなりの飲み過ぎだと思うが、楽しく美味しい会なので、まだまだどんどん飲んでしまう。
彼女と過ごす秘密の場所での、『カンナの秘密のワイン・パーティ』の続きは、また明日。