彼女と過ごす、銀座の『ブラッスリー・ポールボキューズ』での楽しい夜の続き。
今夜は、白も赤も食後酒もブルゴーニュ。
赤はドメーヌ・クローディ・ジョバールのリュリー、ラ・ショーム、2009年。
女性がオーナーのドメーヌとのこと。
ひらまつが直接輸入するワインで、ひらまつグループ以外では飲むことができない。
ピノ・ノワールのぶどうの特徴を良く持ち、重すぎず軽すぎず、フルーティ過ぎず渋すぎず、酸も併せ持つ。
ほのかな樽香が気持ち良い、バランスの取れたブルゴーニュ・ピノである。
赤に合わせる肉料理は、鶏腿肉の赤ワイン煮込みと、胸肉とマッシュルームのルーロー、春野菜のジャルディニエール風。
鶏の腿肉と胸肉を別の料理にして一皿に盛った、一皿で二度美味しい料理。
支配人に聞いたところ、小麦粉を替えたのだそうだ。
とても美味いので、お代わりをもらう。
そして今夜の食後酒は、何と何時もは食前酒に使われているクレマン・ド・ブルゴーニュ。
ヴーヴ・アンバルのロゼを食後にもってくるなんて、今夜はなかなか粋なワインのラインナップだ。
ヴーヴ・アンバル、ブリュット・ロゼ、クレマン・ド・ブルゴーニュ。
マリー・アンバルが夫の死後郷里のリュリーに戻り、クレマン・ド・ブルゴーニュ専門のドメーヌ、ヴーヴ・アンバルを設立したのは1898年。
確立されたばかりのシャンパーニュ方式を導入し、高品質ヴァン・ムスーの生産を開始した。
ひらまつグループではこのクレマンが食前酒の常連。
そして食後酒には貴腐ワインを用いることが多い。
ところが、今夜はヴーヴ・アンバルのロゼを食後酒に持ってきたのだ。
ブルゴーニュで統一され、しかも面白い趣向に彼女も大喜び。
そんな彼女を見ていると私も幸せに包まれる。
デザートは、苺のコンポート、バニラのムースリーヌと桜の香るジュレと合わせて。
ロゼのクレマンとのハーモニーがとても綺麗だ。
「今夜のブルゴーニュ尽くしは楽しかったわね」と、彼女も満足した様子。
いっぱいになったお腹を抱えて店をあとにする。
彼女と過ごす楽しく美味しい、銀座の『ブラッスリー・ポールボキューズ』の夜でした。